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薬の神じゃない!のnekosukiのレビュー・感想・評価

薬の神じゃない!(2018年製作の映画)
3.8
予備知識も先入観もなく観始めたので最初はコメディーか?と思っていたが、実話ベースの重厚なドラマだった。

薬は開発までに莫大な費用がかかる。製品化されてしばらくは新薬として高値が続く。その後ジェネリック薬品が発売されてやっと庶民の手が届く価格になる。

日本は健保のお陰で誰もが等しく平等な治療を受けられる恵まれた国だから、映画のような状況に陥ることは稀だ。

もし、命に関わる病に罹患し、唯一の薬の薬価が高くて買えなかったら死ぬしかないのか?密輸してでも安く薬を手に入れたいと思うのは当たり前だと思う。

もともと、いい加減でいかがわしい商品を売る薬商が良心に目覚めて人助けに奔走する姿に心打たれる。

私は現在病の猫の医療費が月3万円を超え、節約を余儀なくされている。それでも治療をやめると苦しむことが分かっているのでやめることは出来ない。

なおる見込みのない現状維持の治療を続けているのは猫が私にもたらしてくれた幸せや癒しに対する恩返しなのだ。

映画の中で、主人公が犯した罪は温情的判決で相殺され減刑がもたらされただけではなく、ジェネリック薬品の活路が見いだされたり、薬価の見直し、輸入薬の関税の撤廃などにより白血病の生存率が向上した。
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