肉浪費Xアカウント復旧無理ぽ

クワイエット・プレイス 破られた沈黙の肉浪費Xアカウント復旧無理ぽのレビュー・感想・評価

3.8
この男、マーフィっていやがる!?
シングルマザーには荷が重過ぎる赤子を含めた4人親子は新たなパラサイト先を見つけ方方に散って奴らへの対抗策とユートピア(安全地帯)を模索する!

髭モジャのキリアンは軽薄じゃない方のマーフィー

前作をかなり好意的に高評価していたので、劇場で見るはずだったのがワケあって見過ごしてしまったので(ただビビりなだけ)、熱は若干冷め気味だったもののやっぱり「モンスタースリラー」として完成度高いですよ。
前作から引き続きで"シカケ"的斬新さは残念ながらないですが、"ジャンルとしての「優等生」"っぷりは味わえます。

やっぱり音響効果が素敵で、室内でもホームシアターシステムやアトモス設定(立体音響)のそれなりのヘッドホンの爆音で、きりきり舞いなスリリングサントラは耳が喜びますよw
今作ではろう者の長女(むくれ面がカワイイw)の"無音圧"の体感と迫る脅威を第三者視点での騒がしい"音の手触りの違い"が強調されていて、韓国映画『殺人鬼から逃げる夜』に似た"手に汗握る緊迫感"がスリラーのエッセンスとして強化されています。

ノーラン監督映画でお馴染みの顔であるキリアン・マーフィーさんですが、どちらかというとダークナイトシリーズのせいか映画では"オチキャラ"のイメージが強く、"軽薄な小悪党(中ボス感)"という感じで、今作の予告でも(またかいな…)という思わせぶりでしたよねw
でも違うんだな〜今作は!(何がとは言わない)
まあオープニングから"パンプキン・ヘッド(既に映画が存在するけど通称w)"襲撃時の回想から始まり(あれ、無印見ちゃった?と戸惑うw)、友人家庭として"生存という失ってきた証"が示される切ないキャラではあります…

ただ今作は、ストーリー展開としては三部作の"第二作なら許される"レベルで、序盤に書いた通り斬新さや"新要素"がほとんどないと言っていいんですよね…
新発見(スポット)や"対抗手段"が明らかになってはいたけど、結果論で既に攻略法自体は無印(前作)で明らかになっていますからね…
次作が作られないなら"叩いていい映画"にならざるを得ないかも?w

※ラストシーンについてちょいネタバレ※
対抗手段に付随して、今作自体が"家族の多視点"で展開が交錯する"クロスオーバー視点"みたいな凝った作風が"スタイリッシュに痺れる"ものへと昇華されていますよね。
だから中身が薄くても鑑賞後感がスッキリ爽やかなものにもなっていて、ラストの"決め具合"がまた「カタルシス」と呼べるものになっているんです。

が、まだそのカタルシスレベル上げられるじゃないの?
と個人的に思ったんですよね…
だってあのラスト『ショーシャンクの空に』を思わせたんですもの。
この映画はスリラー・ホラーの常套手段と言っちゃえばそうですが、"ウーマン・パワー"もラストシーンから見るにテーマの1つともなっています。そこで"爽快感"をもっと飛躍的に上げるには「叫び」が必要だったんじゃないかなぁって。
上手く喋れない聾唖者だろうとそのかすれ声で勝利の喝采をあげる"遠吠え"的な野性味は、ストリスの発散と共に"世界を変えた"事を示す「鬨の声」になるので余計"パワフル"を伝えることになると思うんですよね。

それが三部作のラストまでお預けだったと期待するしかないですねw