ブラムハウス・プロダクションズのジェイソン・ブラム製作によるホラーコメディの続篇で、主な舞台や登場人物達は変わらずだが、ジャンルはホラーというよりもSFコメディに変化している。
1作目で監督を担ったクリストファー・B・ランドンが、2作目の今作では脚本と監督を兼任。
前作はタイムループという設定を用いたシンプルかつ工夫が効いた脚本だったが、今作はそれにパラレルワールド (並行世界) の設定も加わり、物語の運びがやや複雑になっている。
1作目では省略されていた、タイムループが起きた原因は何かといった部分を、主人公を取り巻く環境や周辺人物の設定を用いながら描いており、後付感が少ない脚本構成の巧みさに驚く。
前作の製作時から今作の物語までを含めた全体の構想が製作者達の中にあったのだとしたら、それも驚き。
ループする最悪の日の繰り返しという点は前作のスタイルを踏襲しつつ、ループに入る前の世界とは似ているようで違う世界が舞台になっているところが今作のポイントで、元の世界に戻りたいという願望だけではない主人公の葛藤の描き方が面白い。
脚本がやや複雑化したことの影響か、1作目より設定の粗が気になるところもあるにはあったが、それでも比較的低予算なSFコメディの娯楽作品として十分に楽しめる映画だった。
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