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ハッピー・デス・デイ 2UのBellのレビュー・感想・評価

ハッピー・デス・デイ 2U(2019年製作の映画)
4.3
公開初日の7月12日に鑑賞しました。

2年前の作品『ハッピー・デス・デー』の続編です。
『ハッピー・デス・デー』は、2017年の作品ですが、日本での公開は、今年の6月末からでした。

なので、今回の続編が7月12日に公開で、シリーズ1、2と続けて見ることが出来たので、面白かったです。


物語は、前作のまさに続き。
前作が終わった直後って感じでしょうか。


誕生日の夜に、謎の仮面を被った殺人鬼に殺されてしまう、ヒロインの女子大生ツリー。

殺される度に、誕生日の朝にタイムリープするので、本当に死ぬことはないのですが、永遠に繰り返される死→生のループ。真犯人を見つけるまで、終わることはなく、やっとの想いで真犯人に辿り着き、死のループから脱出する・・・というのが前作のストーリーでした。

ホラーですが、ファンタジー要素も強く、また、青春ラブコメチックでもある、私の中では、明るいホラー(笑)


で。
今回の『2U』(こう書いて「トゥー・ユー」。ハッピー・デス・デー・トゥー・ユーなのですよね!)は、まさに、その続きなのです。

死のループを脱したツリーとは別の学生・・・ツリーの彼氏の友人が、またまた仮面の殺人鬼に襲われ、死のループに組み込まれることになります。

それを知ったツリーが、前回の事件を経て恋人となったカーターと共に、友人を助けようとし、そうすることで、またまたツリー自身が死のループに組み込まれていってしまう、というストーリー。

でも、前回と違い、今回は、なぜツリーがタイムリープをしてしまっていたのか、その理由が、かなり早い段階で判明します。

物理科学専攻の学生達が発明した、あるマシンの影響だったのですよね。

そして、訳あって、起動できなくなってしまったそのマシンを、再起動できるようにすべく、ツリーが何度も死んで、その1日をやり直す・・・という展開。

なのですが、不思議な事に、彼女がタイムリープした世界が、今の世界と若干違うのです。

数年前に亡くなっているハズの彼女のお母さんが普通に生きて居たり、彼女が且つて不倫をしていたハズの大学教授と接点が無かったり。そして、最大の違いは、彼女の恋人カーターが、彼女の友人と恋人同士である・・・ということ。

ゲームやアニメの『シュタインズ・ゲート』的に表現すると、彼女が元々いた世界と、「世界線」が大きく変わったのです。

似ているのに、微妙な点で相違を見せる、新たな世界。

そういうストーリー展開が、とても面白かったです。

また、自分の大好きなお母さんが生きている世界と、カーターが恋人だった元の世界。

どちらを選ぶのか。

究極の選択で悩むことになるというのも、胸に来ます。



・・・という感じで、予告編ではホラー感を演出してはありますが、今作は、ホラー要素はかなり薄めです。

てか、完全にSFファンタジーかなぁと。そして、友情&恋愛の青春物。

ホラーではない気がする(笑)

でも、この展開、とても面白かったです。

前回のタイムリープの謎の解決編っぽくもあり、良かったです。

前作では、自暴自棄気味に生きていて、他人の心を平気で傷つけていたツリーが、友人想いの子に成長し、皆の為に自分の命を削る危機と背中合わせになりながらもタイムリープを繰り返すと言いう所も好き。

また、前回の仮面の殺人鬼事件と、今回の異なる世界線での仮面の殺人鬼事件。

世界線が違うので、真相や真犯人も違ってきます。

その点も、どっちが本当なんだろう・・・いや、それぞれの世界で起こったことが真実なんだろうと分かってはいるものの、ちょっと切ない気持ちになったり。

恋人のカーターが、別の人の彼氏になっている所も、また切なかった。

胸がギュッと来るポイントも多かったと思います。

大好きなお母さんが生きている新しい世界を選ぶのか、愛する彼氏がいる元の世界を選ぶのか。

ツリーが、その選択を下すシーンも感動的でした。


SFであり、ファンタジーであり、青春の友情&恋愛ものであり、そして、ちょっぴりホラー。

色んな要素で楽しめる作品です。

殺人鬼は出て来るけど、前作同様、グロシーンが無いのも、安心して鑑賞出来ました。


・・・でも、これ、もしかして、まだ続くのかな?って感じのラストでしたよね。

ハチャメチャな彼等に、またスクリーンで会えるのかな??

これはこれで完結しているほうが綺麗な気もしますが・・・でもでも、続いても楽しい気もします。

続編にちょっと期待(*^^*)♪♪
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