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蜜蜂と遠雷のliryのレビュー・感想・評価

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)
2.0
原作既読。
昨年読んだ本の中で、一番良かった本。
活字から音が聞こえる感覚は初めてで、衝撃的だった。

映画は、原作のほとんどを削ぎ落として、ピアノのみに力を入れた印象。
この長い原作を2時間に収めるのは到底無理なので、そういう点では正解なのかもしれない。

でも、全体的に本より暗い印象にできていて、少しイメージが違った。そして原作は、最初に風間塵がコンクールに現れ、劇薬のような演奏をするところで、一気に面白くなる予感がするので、そこを一切削ぎ落とされていたのは、残念だった。
あと、蜜蜂の羽音の件、一体どこ行ったんだ?

風間塵を演じた鈴鹿央士さんは、余計なものを持たない真っさらな感じがとても合っていた。
原作を読んで聞いてみたいと思った『春と修羅』のカデンツァを聞けたのもよかった。

もう一点、ちょっとポスターがダサすぎる 笑
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