愛河英太

蜜蜂と遠雷の愛河英太のネタバレレビュー・内容・結末

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

気楽に読んでもらって、特に同じく小説を読んでから映画を見た人の感想を知れたら嬉しいなと思います!

ひとことで良かった。素敵だったし日本映画の綺麗さ美しさがあった。
ただ良くある小説を読んでからの映画、であるために難しい部分もあった。小説は勝手に妄想できるので、好きに解釈してそれが映画で映像として答え合わせを強制されるとそりゃあ違和感もあるよねという感じでした。小説読んでなければ感覚的には4.0は越えてくるだろうなぁ。
(あんまりこのスコア表現は好きではないがわかりやすさはある)

☆ストーリーについて
ストーリーはやはり2冊分を2時間にはおさめられないよねぇ!と同感。
一方で小説でも映画でも思ったこのストーリーの良さはやっぱり人間模様と、みんなが、誰かもしくは何かに"すがる"ものが必要でそれぞれがそれを持って生きていく感じが綺麗。
母親との思い出でも、ピアノや音楽でも、まぁなんでも。嫌な思い出も含め。
小説でも読んで景色を思い浮かべて鳥肌が立ってしまったタイプだが、
映像の凄いことは、視覚と聴覚も一気にヤラれてしまうことで、そりゃあもう幸せな映像でした。(クラシックは詳しくないけど音楽好き)

☆出演者について
・マサル
森崎ウィンさん好きでマサルと合ってたけど、もっと八村塁さんくらいゴツいのに繊細っていうギャップをイメージしてた。
アメリカ出身なのにすごく日本人らしい心を持ってて安心する。

・あーちゃん
松岡茉優さんは本当に綺麗で女優さんだなと思った。バライティのイメージも強く、小説のイメージより快活な明るい印象を受けた。影がもう少し濃くても良かったかなぁと偉そうに。あのおかっぱいいし、空気感が栄伝さんだった。
あと、小説には無かった(ような記憶)栄伝さんの演奏シーンが見れたのは映画ならでは。

・あかしくん
本当は2次落ちた後のインタビューよりも、落ちたとわかった瞬間を描いて欲しかったなぁ。あの時の感情が明石くんの人間性を現しているような。
生活者に近い演奏っていいですね、松坂さんは松坂さんじゃなくて明石くんになってて、俳優さんだなぁって思った。
ブルゾンさんは好きだけど、ブルゾンさんが強すぎてあの役は素朴な人が良かった。

・じんくん
あどけなさとか全てイメージ通りで、良く俳優さん見つけてくるなー笑って感じ。
もうちょっと、ぽっちゃりしてるイメージだった笑(勝手)
あと、こんなに回りと設定あったっけな、ひとりの世界が強い感じ印象でした。

・さいとうゆきさん
世代じゃないけど、役柄が合い過ぎてた。笑 タバコをもっと悪そうに吸って欲しかった。

いい音楽とか聞くと、涙こぼれて来た。
月を見つけて連弾するシーンとかは、
勝手に涙がこぼれてきた。
クラシックって、何百年も前の曲なのにこんなに愛されて凄いなぁとつくづく思う。
音楽の教室に飾ってあった、あんなくるくる頭のカツラの人たちの曲を今もなお。

良い映画でした!正月に見て良かった!

☆書き忘れー
全然ストーリーと関係ないけど、
この正月にスターウォーズを改め456123の順で見ていて、栄伝さんが最後に弾いたプロコフィエフ?の3番が、スターウォーズ感が凄かった。笑 まさか使われているのか?と調べたが使われてはなさそうで。ただスターウォーズを思い浮かべるって本に書いてあったみたい。ほんとに思い浮かんだ。

これは他の方の感想を見て、
うわーそれ書き忘れたよ!って思ったので追記。

奏ちゃんの存在が出ないのが寂しかった。時間的に無理かな。奏ちゃんが、栄伝さんの人柄を表現してくれている感じがするので奏ちゃん欲しかったー。と私も思いました。
愛河英太

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