ドイツ軍の脱走兵が、ふとしたことから空軍将校の軍服を手に入れ、将校に成りして暴走する話。
序盤はバレるんじゃないかとドキドキするが、そのうち彼の残虐性が露わになると、感情移入ができなくなる。
『チャップリンの独裁者』のダーク版かと思ったけど、こっちは酷すぎて引いてしまう。
制服たった一枚に周囲は服従し、着ている本人も想定以上の役割を演じてしまう。戦争って、こういう感じでエスカレートして歯止めが利かなくなるのか。
これが実話という事に驚いた。
しかし、ドイツ軍は、基本は規則を生真面目に守るんだな。
常に寒々しい映像が題材にマッチした良作。