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ちいさな独裁者のtoyu18l98のレビュー・感想・評価

ちいさな独裁者(2017年製作の映画)
3.5
どこにこの感覚を持っていっていいのか分からなくなる。
どこにも良心的なものが見つけられない。
最初は、ヘロルトに助かってほしいと思ってしまっていた。
次に、第一の部下に心の拠り所があるのか?と願っている自分に気づく。
そして、それらがことごとく裏切られる。
映画ならあり得る設定も、現実ではあり得ないのだと突きつけてくる。

吐いた息が白くなる寒さを感じさせてくる画面や、緊張感と臨場感が凄まじくて、だからこそ目の前で行われているように感じてしまう。
理解できない一方で、もし自分がその場にいたら?と考えてぞっとする上に嫌悪感を感じた。
俳優達の演技が素晴らしい。

エンドロールの映像が秀逸。
監督のメッセージ性が強く出ていたのではないかと思った。
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