矢吹健を称える会

ちいさな独裁者の矢吹健を称える会のレビュー・感想・評価

ちいさな独裁者(2017年製作の映画)
3.1
 なんとなくサマになっている風な感じはあるがその実は出鱈目すぎる道行に、誰もがなんとなく怪しいと思いながら釘を刺せない末期的状況は、終戦間際の混乱を背景にしながらも現代に通用しうる滑稽画として大変面白く見た。しかしひとたび権力を自家薬籠中にしてしまうと、サスペンスではなくて人心の退廃が画面を支配する。それはそれで面白いものだとも思うが。