ちいさな独裁者の作品情報・感想・評価・動画配信

「ちいさな独裁者」に投稿された感想・評価

面白かったー!
全体的にダークな音楽がカッコよかった!
がんつ

がんつの感想・評価

3.6
【 丈の長い軍服、借り物の権力 】

軍服を拾った脱走兵が“ 借り物の権力 ”でとんでもない暴挙に出る実話を映画化🎦
生きることで精一杯だった脱走兵が、軍服を着ただけでこんなにもおぞましい行為ができるのかと唖然です。

印象に残ったのが、将校の制服を着てからのヘロルト(主人公)は「俺様に従えっ!!」的な横暴な感じではなく、冷静で落ち着いた佇まいの“ できる将校 ”になりきっていたことが印象的でした。
“ あの暴挙 ”さえ起こさなければ終戦まで人々を騙し通せたのでは?って思います。

やっぱり人間は、欲が叶ったら次の欲が生まれるだけなんですね...。
今7万円くらいの時計が欲しいと思ってるんですけど、それを買ったら10万円、20万円、そしてGrand Seikoへ...
やばいわ...笑

本作は本当に、良いものでした!
戦争は人をおかしくさせる。自分を守る事が最優先。
scotch

scotchの感想・評価

3.8
脱走兵が偶然見つけた軍服で大尉になりすます。弱い立場の主人公を最初は応援してしまう。今にもバレるのではとハラハラドキドキ。
この主人公の変貌っぷりが最大の見どころ。グロ描写注意!エロは終盤、少しだけ(笑)
ほぼ実話というのが衝撃。生きるためなら人はこんなにも…戦争の恐ろしさよ。
うみ

うみの感想・評価

4.2

このレビューはネタバレを含みます

欺瞞と狂気。爆撃以降の焦点が合ってないような目。戦場の残酷描写。エンドロールがシニカルで渋い。
荒唐無稽なコメディみたいな始まりなのに実話なのだからすごい。
脱走兵として追われている主人公が打ち捨てられた車から軍服一式を見つけ、着替えてご機嫌で大尉になり切っている辺りで最初は笑ってたら、だんだん笑えなくなってきてついに真顔になる映画…
敗戦迫る混乱の中、兵士たちはバラバラと脱走して近隣の村で略奪して、見つかって吊るされたり、犯罪者収容所にぶち込まれたりしており、
ヒトラーもこの頃は地下壕に篭りきりで姿も現さなくなっているし、
収容所は脱走兵を裁判にかけようにも定員を超えて溢れかえっているし、
こんなめちゃめちゃな状態で、偽りの権限を持った男が一押ししたら
一気に秩序と規律が瓦解して転がるように殺人と略奪と享楽の世界に堕ちて行ったのが、なんかもう…
ヒヤヒヤするしスカッとしないしいっそフィクションであって欲しいそれならばフィクションなりのカタルシスのある展開が望めるのに…と願ってしまう。
視聴後調べたら若干20歳の若者だったとか…あり得ないようなお話だったなあ…終始見てられない、もう一度は見たくない感じではあるけど、面白かったです。
takayama

takayamaの感想・評価

4.1
あらすじだけ見るとどこか喜劇的でもあるんだけど、実際にあった話で狂気じみていく感じが好みでした。
虚像を引き連れたロードムービーとでも言いましょうか、その虚像が剥がれそうになるドキドキを主人公と一緒に体験しながら、まんまと騙し通せる快感と、実のないものが振りかざす怖ろしい行ないに震える。処刑のシーンの残酷さはナチス系の映画にありがちだが、今作で怖ろしいのは処刑する側に見受けられる気怠さ。なんだかそれが生々しくて不快という映画的快感。
そしてふと思う。この虚像を笠に着た主人公と、ヒトラーや時の権力者達にどれ程の違いがあるんだろう。偉いとされてる人もみんな等しく虚像で、権力なんてファンタジーの領域なんじゃないか。もちろんそれは腐敗した政治を行なったり、差別主義者だったり、およそ人の上に立つべき人間ではない権力者への皮肉に限り、だけど。
終盤の幻想的で淫靡な時間がとても美しく、アートの様でこの映画を他のナチス系の映画とはひと味違うものにしている。見応えのある作品でした。
bowzZ

bowzZの感想・評価

3.3
これが実話だとは驚き。ミルグラムの実験(『アイヒマンの後継者』などでも観れる)でも分かっていたように“人は権威(威厳)に服従するもの”だということで、この場合もまさに軍服と階級章の威光で皆まんまと信用したわけだ。
ただしそれだけだとやはりダメだったと思う。人物がその階級にあまりに不釣り合いとかだと、疑われるしその内ボロも出てくるだろう。そういう点、この彼はその階級の服が似合ったのだし、うまく立ち振る舞うことができたのだ。
それに戦争末期で混乱している時期で、ヒトラーも人前から姿をくらました時期だったというのもあるんだろう。
しかしその後のとった行動が良くない。犯罪者とはいえ同胞、それも恐らくは自分と同様の脱走兵たちを処刑したりなど、普通は良心の呵責などがあってできない。もともとそれを苦も無くやれる気質の持ち主だった、ということだな。戦中だと命も軽くなるのだろうし、感覚麻痺もしてくるのだろうけど、平時でもこういう人、信用できない人物だったと思うよ。
Kotaro

Kotaroの感想・評価

3.6
期待してただけに、思ったより暴力的なシーンが多くて辛くなってしまった。主人公にはもっと良い方向に暴走して欲しかった。ナチスを描いた映画は、色んな描き方があって面白いのでこれからも見るつもり。
はるな

はるなの感想・評価

4.0
生きるためには悪を選ばなきゃいけないし、それができなければ死ぬしかない。この2〜3週間、ナチスドイツ関連の映画やドキュメンタリーを見続け、一昨日この映画を観終わったあと「これが戦争のリアルなんだ」と感じた。

ストーリーは、ナチス大佐の制服を手に入れたドイツ人脱走兵が、大佐に成り代わって生き延びるも、その演技によって脱走兵達を殺す任をせざるを得なくなり泥沼にはまっていく、というもの。

いつバレるかという冷や冷や感と、バレるまいとしてどんどんエスカレートしていく惨殺行為は、見ていてめちゃくちゃ心に負担がかかった。

主人公の周りにいたのは、おかしいと思いながらも生きるために従う者、殺戮をあおる者、殺される者の3者ばかりだった。悪か死か、その2つしかなかった。

この映画をコメディタッチとレビューしている人も見かけたが、私はしんどかった。観ているのが苦しかった。しばらく戦争系の映画を見るのはやめようと思ったほどだ。

それでも星4をつけたのは、極悪非道な加害者側の心理をここまで描き切った映画はなかなかないと思ったからだ。同じ悲劇を起こさないためには、正義という安全地帯から非難するだけじゃなく、自分も同じ気持ちになってみて、そこから何ができるか?を考えるべきだと思う。

エンドロールを観て、監督が伝えたかったメッセージがよりダイレクトに伝わってきた。しんどかったけど、ちゃんと受け止めましたよ。
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