へんり

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密のへんりのレビュー・感想・評価

4.5
完璧な一作。子供の頃からミステリ小説ばかり読んできましたが、面白いミステリ、特に探偵モノを映画で見るのは難しいだろうと半ば諦めていました。アクションの連続であるべき映画というメディアと、論理を楽しむ静的な本格ミステリは食い合わせが悪い。大体の映画作品がアクションシーンを混ぜたり、サイコスリラー等の別ジャンルに寄せて楽しませる工夫をしています。下手糞が作ると登場人物の描き分けが出来ず、見せ場である探偵の謎解きもただ台詞での説明になってしまうのも映画的でない。そんな中、本作はたった1つの殺人を扱い、多数の登場人物を冒頭だけで見事に説明しきり、探偵、主人公、観客の視点を巧みに切り替えながら興味を持続させてラストまで導いてくれる素晴らしい作品でした。ラストの切れ味も最高。最高だよ。。。
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