社会のダストダス

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密の社会のダストダスのレビュー・感想・評価

3.6
これまた楽しみにしていた映画、一月公開作品だけで今年はずいぶん劇場に通うことになった。席を取ろうとしたら最前列ど真ん中しか空いてなかったが仕方ない。結果、首に爆弾を抱えることになったが大満足の作品だった。9人の翻訳家に続いてミステリーの当たり作品だった。アッサリ騙される自分には合っているジャンルなのかもしれない。

あらすじ引用— “NYの豪邸で世界的ミステリー作家の85歳の誕生日パーティーが開かれた翌朝、彼が遺体で発見される。名探偵ブノワ・ブランは、匿名の人物からこの事件の調査依頼を受けることになる。”

これって原作とか無いオリジナル脚本なんだろうか、凄い。
探偵のおっさん(ダニエル・クレイグ)がいちいちお茶目で面白いが、他の登場人物もキャラが濃いし出演が豪華。
嘘をつくことができない本作のヒロイン看護師のマルタ(アナ・デ・アルマス)の設定もコメディ要素として働きつつも物語上しっかり重要になっている。
アホ息子を演じたクリス・エヴァンスはヒーロー映画の方を自分観ていないので、今後しばらくこのイメージを引きずることになると思う。

ミステリー作品なのであまり展開ついて書けないが、序盤は事情聴取兼登場人物紹介に結構な尺が使われる。その中にトニ・コレッドとかが居たら悪いことが起きる気しかしない。本格的な捜査は中盤以降だが、事件の大まかな概要は意外と早く視聴者には明かされる。しかし、そこから腹立つくらいに複線とかが回収されていく。

ダニエル・クレイグの嬉しそうなドーナッツの例え方、真似してみたいほど面白かったけど多分一生使い道ないだろうな。ミステリーは敷居が高いという方も、このおじさんを観るために劇場に行ってみる価値はあるかもしれない。