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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密のalmosteverydayのレビュー・感想・評価

3.5
元々ミステリ映画をあまり観ないしこの手の小説もろくに読まないし、なら何でまた観てみようと思ったんだよって話ですけど、観たくないですか?探偵役に扮するボンド。わたし、ちょう観たい!ってなわけで楽しみに待ってました。

まずは序盤、登場人物&相関図紹介を兼ねた聴取シーン。ここのテンポがべらぼうに良くて、一気に物語に引き込まれました。主要キャストの頭数は多いんだけど、それぞれきっちりキャラが立ってて後々「こいつ誰だっけ?」って事態に陥らないのがありがたい。わたしのように不慣れな観客にもきわめて親切な導入部であると感じました。

第一の種明かしはわりと早い段階でやってきて、しかしながらこれが全てってことはあり得ないのでぐるぐる頭をフル回転させながら最後まで楽しむことができました。クライマックスの刃のシーンでは、場内の至るところから好意的なクスクス笑いが。欲にまみれた容疑者家族とひたすら善良な看護士が綺麗に対をなしていて、中盤までは探偵の影がちょっとばかし薄かったかも。

それにしても、ヘリンボーンが似合う紳士というのはたいへんよろしいものですね。ただそこにいてくれるだけでいい。めっちゃ画になる。ただただ眼福。ライフスタイルなんちゃらのインフルエンサーに扮したトニ・コレットは、これ日本でやるとしたら確実にRIKACOだろって気がしてなりません。それから最後に、野球のボール。あれ伏線じゃなかったのかよ!絶対なんか来ると思ってたよ!
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