最初にタイトルを知った時は、副題が長いし、ポスタービジュアルも野暮ったいなと思っていたのですが。ゴールデングローブ賞の主要部門にノミネートしていることもあり、鑑賞してきました。
登場人物が多く混乱しそうだったので、事前に相関図はチェックしておきましたが、冒頭で警察の事情聴取というカタチで人物紹介があり、心配はいりません。
ライアン・ジョンソン監督といえば、『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』で一部から不評を買っており、少し懸念がありましたが、なんのその傑作ミステリーを作り上げてます。
まず何てたって脚本が素晴らしいです。先の読めない展開にもかかわらず、辻褄も伏線の回収もバッチリ。登場人物のキャラクターも葛藤や目的もきちんと描かれていて人間味に溢れています。"ウソをつくと吐いてしまう"設定はギャグとしか言えませんが。(笑)
演出もかた苦しい訳でもなく、随所にユーモアをちりばめていて終始楽しませてくれます。
キャストも一寸の隙も無く見事にピースにはまっていて、それぞれが見事に役割を演じきっています。きっと演じてても楽しかったんだろうなという感じがこちらに伝わってくるくらい。
詳しく書くとネタバレになるので止めときますが、ラストのカットなんてまあ絵になること。手に持つコーヒーカップが印象的でした。
しっかりミステリーだし、エンターテイメントとしても最高だし、もう言うことありません。アカデミー賞脚本賞を獲るといいなあ。