このレビューはネタバレを含みます
大ベストセラー作家の85歳の誕生会の夜の翌日にその作家が遺体で発見される。警察は自殺と見なすが、匿名の依頼人に雇われた探偵が突如現れて調査をし直すことになり......という話。主演は007シリーズで有名なダニエル・クレイグ。
全員容疑者の殺人事件なので、誰が犯人なのか観客に予想させる作品と思って観たら肩すかしをくらった映画。
事件の概要は観客が推理する間もなくあっさり開示され、それを最後にひっくり返す展開が見どころとなっている。ストーリーもシンプルで、豪華キャストの演技合戦で場をなんとかつないでいるような印象。容疑者となる看護師の素朴で善良なキャラクターに感情移入して観ると楽しめそう。
難点は探偵が謎を解く過程が描かれておらず、いきなり思いついて解決する感じ。真犯人のトリックもラストに唐突に明かされるのでとってつけた感があった。たた、看護師が真犯人を陥れる最後のウソはなかなか痛快。
看護師役のアナ・デ・アルマスは、先日鑑賞した「ナイトウォッチャー」にも出ていたのだが、そちらでは主人公を翻弄する妖艶な女性を演じていた。本作ではかなり地味で幼い感じの役柄だったためギャップが激しかった。
看護師がウソをつくと嘔吐する設定なので、食事中に観るのはオススメできない作品(^^)
