Masato

シャフトのMasatoのレビュー・感想・評価

シャフト(2019年製作の映画)
3.8

ブラックスプロイテーションの代表作である黒いジャガーの最新作。いままでこのシリーズは見てないが、ブラックスプロイテーションと言えば本作かスーパーフライがあがるとおもう。

昔のような白人ぶち殺す系ではなく、ちゃんと現代的にアップデートされていて、なおかつ昔のやさぐれ系な男の凝り固まった価値観と現代人のギャップをこれでもかとコメディにして描き出す。めちゃ面白い。ただ、公然の場で殺しまくる。そして歓声を浴びるシャフト。バカバカしくて面白いというのか、ハーレムという街の人間が恐ろしいのか。

監督がティムストーリーなのも納得。ライドアロングの大ヒットで名を馳せた監督なだけに、今回もバティと血縁に近いような関係性がプラスされた、過激なファミリー映画になっていて面白かった。ライドアロングでのケヴィンハートとアイスキューブのやりとりが好きだった人には堪らない内容。

それもそう、息子と父親がとにかく真逆の性格で、凸凹バティで面白い。そこに鬼の母が混ざり込み、これこそ最高のファミリームービー。メインプロットである事件の話そっちのけで描きまくる。もはや事件なんてどうてもよく、友人のカリムの顔が思い出せなくなるくらいにどうでも良くなってくる。いかに事件を通して親子の関係が修復されていくのかが醍醐味だった。

サミュエル兄貴ありきと言わんばかりに、サミュエルの魅力がプンプン放たれている。まあ佇まいからなにから最高なわけで、やはりサミュエル兄貴って凄い俳優なんだなって思わされる。そこに、若手のジェシーアッシャーが加わる。調べてみたらA-トレインかよお前!?

ラブサイモンで最高の演技をしていた、若きストームことアレキサンドラシップも出ていて最高。やっぱりカワイイ。美人。

刑事やドンパチ形私立探偵モノに、ファミリー要素とコメディが加わるとこんなに面白いんだと思わされる。
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