takebouki

僕たちは希望という名の列車に乗ったのtakeboukiのレビュー・感想・評価

4.0
裏主人公エリック。父親の場面は絶望的過ぎて泣いた。将来や生活、家族を人質に取る卑劣さ。友人や家族同士で疑心暗鬼にさせる、監視社会。「自分の正しいと思うことをやれ」なんて恥ずかしいことを言える素晴らしい映画である。

他のユーザーの感想・評価

TAKUSHI

TAKUSHIの感想・評価

5.0
歴史情勢の説明がほぼないため少し戸惑ったが、伝わる空気感で十分補完出来る。生徒たちの葛藤も見応えがあるが、彼らを心配する親の行動に色々と考えさせられる部分もあり、多方面から心揺さぶられた。
たけ

たけの感想・評価

4.4
それぞれの親子のやり取りとかめちゃくちゃ良かった
時代背景とか色々知れたしこの話を映画化してくれてありがとうの気持ち
クルト、イケメンだしエリック悲しいね

ただ、絶妙に邦題がダサく聞こえるのだけ惜しい
歴史背景入れ直してからもっかいみたい作品。
映画らしい派手さは皆無ですが、生徒たちの熱い思いが伝わるいい映画。
タイトルは最後にそういうことね、、となります。
究極の選択に追い込むような大人にはなりたくないね。史実についてよく分からなかった部分もあったので勉強しないとなと思った。

自分がどうありたいのか、何か譲れないもののために列車に乗れる人間でありたい。
お互いの顔を見合う生徒たちの表情が心に残っている。

またあとで、が切ない。
Mizuki

Mizukiの感想・評価

-
『沈黙する教室』
家庭ごとに考え方、教え方、育て方の
違いが際立って見えたのも
面白かった。
とても面白かった。始めから終わりまでずっと緊張感をもって見続けた。
ひとつの国が分断されることの怖さを又味わった。何度かこのテーマの映画を見てきたが、今回はエリート学生の側からの心理描写が見事だった。
自分自身だったら…と想像しながら見続けた。テオやクルト、レナ、エリックに自分を置き換えた。エリックの態度に疑問を感じたが、次第に彼の背景が明かされる。
裏切りや密告をする人物を悪いと決めつけて、この映画はハッピーエンドだったと片づけることは短絡的だ。生まれや育ちの背景によって、自分や家族を守るためにどうしようもなく仲間を裏切る場合もある。エリックやテオの家庭環境や親の苦悩を知ることで、深く考えさせられた。実話をこのように描いた監督の手腕に感心した。
第二次世界大戦は、子や孫にまで影響を及ぼした。それは現代にも続いているのかもしれない。改めて戦争の恐ろしさを知った。
過去の日本も言論の自由のない国だった。ロシア、北朝鮮、中国など、今なおそうした国は存在する。国民は水面下で苦悩していることだろう。裏切り、密告、忠誠心…このように国民を支配する国の制度が悪いのだ。人間は弱い。この制度を作ることで、ピラミッド型の支配がうまれ、監視社会で人々は追い詰められていく。
列車に乗って西側に行った学生は強く立派だとは思った。しかし、行かなかった行けなかった4名の学生をダメだと片づけることはできない。
ドイツでは、未来の教訓とすべき現代史を題材にしたこのような映画が盛んに作られているそうだ。日本は分断されなかったけれど、未来は安全だとは言い切れない。この危なっかしい世界情勢の中、たくさんの史実を知り学ぶことは意味がある。私たち国民が、国を監視しなければならない。
いいい

いいいの感想・評価

3.6
よかったけど、世界史忘れ過ぎて共産党とソ連とナチの関係性を思い出しながら見てたのでそんなに入り込めなかった 欧米じゃ知ってなきゃおかしいくらいの認識なんだろうなと
前回の“バルーン 奇跡の脱出飛行”レビューに引き続き、ドイツ実話作品をレビュー🎶

※お知らせ
以前にレビューした“幸せはシャンソニア劇場から”がアマゾンプライムにて配信✨
気になる方は是非🎶

🚇あらすじ
「ベルリンの壁」建設の5年前である1956年の東ドイツ。

鉄鋼の町スターリンシュタットのエリート高校に通うテオとクルトはある日、遊びのために忍び込んだ西ベルリンの映画館でハンガリーの民衆蜂起を伝えるニュース映像を見る。

ソ連による軍事介入で多数の人々が犠牲になったことに怒りを感じた2人は、ただ犠牲者を哀悼したいという純粋な気持ちから、級友たちに呼びかけて授業中に2分間の黙祷を行った。
だが、この行為はソ連の影響下にある東ドイツにおいては体制への反逆行為としての意味だった。

生徒達は信念を貫き進学を諦めて労働者として生きるか、大切な仲間を密告してエリート街道を進むか、19歳の若者の人生を左右する大きな決断を迫られる。

🚇感想
物凄く心を揺さぶられました💦(¯―¯٥)
余りにも重厚感溢れる青春映画!!Σ(゚Д゚)
学生達の多数決によって決めたたった2分間の黙祷だが、無分別の様な若さに任せた純粋な行動がここまで大事になるなんて…💦

・肉体労働者階級一家の中で唯一エリート校へ進学したテオ
・父が市議会議員で富裕層育ち、テオの親友のクルト
・反ナチスの共産主義の英雄だった亡父を持つエリック
・テオの恋人であり同級生で、彼らの選択する運命に揺らぐレナ
・大伯父の持つラジオで西ドイツの情報を得たパウル
…っとこの5人のキャラを軸に、若者達がそれぞれとった行動に悩み…そして葛藤し、苦渋の決断を迫られる!
しかも隠された衝撃の真実も明らかに!!Σ(゚Д゚)

政府の圧力を受けてお互い疑心暗鬼になりながらも自分達の尊厳と純粋な正義を貫き、そして誇りと絆を守る姿は何処か無茶ながらも繊細で美しく感じました。
同級生だけでなく、家族と衝突して向き合いながらも理解していく絆に深い愛を感じます…。

そんな若者達に社会主義国家という恐怖体制に支配された大人達の陰湿な言動と圧力により、一人一人を疑心暗鬼にして徹底的に追い込んでいく姿…本当にここは教育現場なのでしょうか?
ただそんな大人だけでなく、学生の親達の中で戦争やナチスドイツで受けた傷がまだ残っている事にも感じ取れます…。

本作は邦題が気になっていた作品の一つで若者の勇気ある行動により自由という微かな希望を感じますが、その代償は余りにも切なすぎます…。
結末を観た後に、ベルリンの壁が5年後に建てられると思うと尚更切なさが増してきます💦

その後が気になりながらも自分で考え、自分で決めた未来へと進んでいく姿…。
一部不幸になった人に心苦しく想いながらも、明るい未来へと進んで欲しいと強く思いました…。

※テオのお父さんが割と若めだな〜と思っていたら、テオ役と父役の俳優さん同士の年齢が15歳差しか無かったので納得💦(・・;)
因みにテオの弟で幼い二人の男の子は監督の息子さんみたいです🎶

🚇発端のハンガリー動乱
1956年10月23日よりハンガリーで起きたブダペストの学生,労働者のデモをきっかけとして起り,約2ヵ月間続いた暴動。
ソビエト連邦(ソ連)や勤労者党政権の権威と支配に反対する民衆による全国規模のデモ行進・蜂起および、ハンガリー政府側がソ連軍に要請した鎮圧によって市民約3,000人が犠牲となり、20万人以上が難民となり国外へ亡命したとされる事件。

そしてハンガリー動乱に巻き込まれたハンガリーサッカーチームで有名な主将選手のフィレンツェ・プスカシュの存在が、本作では彼らの運命をも変えていく💦

🚇キャスト
監督はラーズ・クラウム

原作はディートリッヒ・ガルスカ“沈黙する教室”

テオ役のレオナルト・シャイヒャー(Netflix作品ビリオンダラーコード)

カート役のトム・グラメンツ

エリック役のヨナス・グラマー(屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ)

リナ役のレナ・クレンケ(Netflix作品ドラッグ最速ネット販売マニュアル)

パウル役のイシャイア・ミヒャルスキー(アマゾンプライム作品ラブアディクト)

テオの父ヘルマン役のロナルト・ツェアフェルト(アイヒマンを追え! ナチスが最も畏れた男、あの日のように抱きしめて、東ベルリンから来た女)

校長役のフロリアン・ルーカス(グッバイ、レーニン!、グランド・ブタペスト・ホテル)

国民教育大臣ランゲ役のブルクハルト・クラウスナー(ブリッジ・オブ・スパイ、ヒットラー暗殺 13分の誤算、コッホ先生と僕らの革命)
42

42の感想・評価

-
一人ひとりのライフヒストリーや考え方が違い、家族との関係や性格が違う人たちが自分たちで考えて議論し合って自分の考えや意見を主張する。その最も人間らしい意思表示を蔑んで力でねじ伏せようとする大人の汚いやり方、騙して陥れようとする邪悪さ。

こういうのって終わりがなくて、ずっと苦しみが残っていってしまう。だから誰かの情報を握っておいて陥れるためにその情報で脅迫する。とても汚い。
自ら考え行動する人間はいらないみたいなことを平気で言っていてとても怖かった。

テオの葛藤と人間性が観ていて引き込まれた。テオを知っていくうちに好きなキャラクターになっていった。クローバーに込められた愛情表現いいなあ。

かすってるだけで知らないことが沢山あるし、今からでも知って考えたい。背景を知らなければいけない。知っていく中でその都度考えていかなければ。同じことが繰り返されないために。
国家を敵に回した18歳の若者達の真実の物語
雰囲気抜群にいい
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