乳酸菌

僕たちは希望という名の列車に乗ったの乳酸菌のレビュー・感想・評価

4.2
ふと学生たちの青春物語とも捉えることも出来るこの作品。同級生との駆け引き、誰が密告するか否か?それが危うい年頃の彼らに、しかし重くのし掛かる。

それは重過ぎる選択、自己保身に走るなら、真っ先に密告したら自分は助かる。

しかし、彼等は決して仲間を裏切らない。徹頭徹尾、裏切らない。何故そこまでしてその選択肢を選んだのか?友情か?仲間意識か?

しかし、裏切らない=仲間を守るという事は自らを危険に晒す事でもあり、非常にリスキーな選択。

聞こえはいい「仲間を守る」ただそれには大きな代償をはらんでいる。

結論、彼等は自由を欲した、根底に流れる自由を欲した、それゆえの行動だったのかなと。

親友と思いっ切りギスギスした関係にもなりながら、しかし、それでも親友と信じあえる仲、ある意味とても羨ましい。青春のなせる技か笑

クライマックス、タイトル通りになるのだけど、そこに至るまでの経緯、確かに映画化するに足りる素材だと感じた。

そして、決して忘れてはならない、過去、冷戦時代の事実と真摯に向き合う、それ故、劇中の同世代の若者に是非観て欲しい作品。
乳酸菌

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