あずき

僕たちは希望という名の列車に乗ったのあずきのレビュー・感想・評価

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とてもよかった。

形だけでなく
庶民の生活の中のナチであり
ベルリンの壁がどうであったか。

おかしいと思っていても
家族のために心を殺したり
若さゆえの純粋さが
状況のせいで歪められてしまったり。

人はそれがナチであろうと
社会主義であろうと
なにものであろうとも
その人を縛り痛めつける
傾いた思想の中では生きられない。

西側へ行く列車に乗って
やっとマフラーを緩めた彼の気持ちが
痛いほどわかる気がした。

誰かを見つめて恋をすることも
冗談を言ったりばか騒ぎをすることも
好きなときに空を見上げることすら
はばかるような国が
かつてあったし、今もあるのだ。

そんなところからは逃げて
そして逃げきらなくてはならない。

そんな国では
息をすることもできない。
心から笑うことも、できない。

日本はどうか。
考えられる余裕のある今
考える自由がある今
空を見ながら考えてみよう。
自分の頭で。
そう思った。
あずき

あずき