jiuyoshino

僕たちは希望という名の列車に乗ったのjiuyoshinoのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

国家も大人も、みな臆病だ。
将来の道も家族の希望も、若き青年たちの信念には勝てなかった。
これがまだ高校生だった人たちが本当に起こした実話だというのだから、、
ほとんどが西ドイツに逃亡することに成功し、最後の写真に写ったその顔は、家族に会えない切なさやもしかしたら後悔も残しながら、しっかりと生きていた。負けていなかった。
彼らの貫いた勇気や信念が、その後どのように人生を生き抜いていったのか知りたい。
珍しく現代より邦題(英題?)がマッチしている。
最後、西ドイツへ向かう列車の中でのテオの表情。疑念、迷い、友情、裏切り、後悔、決意。さまざまな葛藤をくぐり抜けて、希望という名の列車に乗ったんだね。

完全に政治的映画かと思いきや、ひとりひとりの気持ちの動きにしっかりと焦点を当てた群像劇でもあって観やすかった。
エリック役の演技には胸が締め付けられたな…。クルト役のトムグラメンツもすごく印象的だった。
メインのみんなが無名の役者とは思えないほど、心を動かされた。
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