家族にサルーテ!イスキア島は大騒動の作品情報・感想・評価

上映館(14館)

「家族にサルーテ!イスキア島は大騒動」に投稿された感想・評価

ジジョ

ジジョの感想・評価

3.0
一見幸せで仲よさそうな家族にも、それぞれに色々な思いや事情がある、、というのは万国共通。でも、舞台はイタリア。怒るときは激烈に罵倒したり殴ったり、ピアノの伴奏で自然とみんなで大合唱したりと、国民性?が炸裂していて楽しい。登場人物も多い上に、離婚したり再婚したりで、その人間関係の把握に図解が欲しくなります。

イスキア島は「太陽がいっぱい」でも舞台になった美しい島。全編通して、美しい色彩の風景とか、インテリアとか食器とか食べ物とか、イタリアの文化がたくさん詰まっています。

「Fish and visitors stink after three days」
(魚と客は3日目には鼻につく)

この言葉がしっくりくるような映画でした。
390239

390239の感想・評価

3.7
両親の金婚式を祝う為に久し振りに集まった親族たち。ひたすら喋って、飲んで、喰らって、笑って、泣いて、欲情して、泣き喚き、罵り合い、感情をぶつけ合う。起伏の激しいイタリアンな民族性は、嫌いじゃないんで凄く楽しめました。
 配偶者の浮気に対する登場人物たちの反応は、フランス映画とイタリア映画では随分異なるようだ。少なくともこれまでに観た映画ではそうだった。
 フランス映画では夫に浮気された妻や妻に浮気された夫が激高するシーンを見たことがない。百年の恋も冷めるときは冷める。夫も妻もお互い様なのだ。価値観は相対的で、他人が自分と違う価値観を持つことを当然のこととして認めている。金持ちであることや若いことが必ずしも自慢できることではない。若い人は歳を取るし、金持ちは没落する。
 イタリア映画はというと、所有欲、独占欲、名誉欲、それに性欲と食欲と虚栄心など、あらゆる欲望が満開状態で物語が進む。当然ながら自分の浮気は許せても配偶者の浮気は許せない。だから浮気の発覚は修羅場になる。

 本作品はイスキア島の教会に家族が集まってくるシーンからはじまる。イタリア人は無宗教のフランス人と違って敬虔なカトリック信徒が多いのだ。カトリックは不倫も離婚も認めない。それがイタリアのパラダイムとなっている。
 一方で人間も種の保存の本能の例外ではない。男はより多く種付けをしたがるし、女は生存能力の高い優秀な遺伝子を望む。カトリックの教義とは正反対である。
 フランスではアルベール・カミュの「L'Etranger」(邦題「異邦人」)という小説で、家族愛の崩壊が予言されたが、イタリアはアメリカと同じく依然として家族愛の国である。

 登場人物たちはカトリックの教義と家族愛のパラダイムに縛られ、その裏側では種の保存の本能にも従うというジレンマから一歩も抜け出せないまま、ドタバタ喜劇を繰り広げる。役者陣は皆大熱演で、映画の世界にスッと入り込める。
 パオロとイザベラの睦事の描写が素晴らしい。時を経て再開した従兄妹同士が一日で急接近する。まるで思春期の男女のように相手を見つめ、互いの吐息を吸い込む。物語の舞台である風光明媚なイスキア島の映像はとても美しく、料理はどれもこれも美味しそうなものばかりだ。なんだかんだ言っても、イタリア人は人生を楽しむ天才なのだ。
 金婚式の主役であるはずの家の主人が最後に言い放つ言葉は強烈で、全員が冷水を浴びたようになる。イタリア人は必ずしも全員が家族主義ではないということだ。登場人物の価値観と立ち位置の違いによってそれぞれの関係性に位置エネルギーが生じていて、それが物語を推し進めるダイナミズムとなっている。カトリック教徒である手前、家族愛を取り繕うがすぐに綻びが出てしまう。なかなかに一筋縄ではいかない作品で、その人間喜劇を傍から眺めている分には笑えるが、当事者には間違ってもなりたくない。
 嵐のような家族たちが去ったイスキア島は漸く静かさを取り戻すが、一抹の淋しさがある。夫婦水入らずもいいが、ときどきは家族の喧騒も楽しい。集まれば泥臭いドラマになるとしてもだ。「家族はみんな絶好調」とでも訳すべき本作品のタイトルが、清濁合わせて人間そのものを肯定する力強い世界観を示している。ある意味大したものである。
イタリアって憧れるけど、住めへんなーと思いました。みんながやりたい放題すぎて。。日本人のように自分を律して生きるのか、イタリア人のように人生を楽しむけど傷だらけになって生きるのか。
もちろん人によるけど結局は。
北と南とかでも随分違うんでしょうし。

子供に浮気を見られて、ママの気持ちをわかって!といった女の人も、日本人的感覚でいうといやーありえへんやろってなりましたが…それと、友だち同士やからって年頃の娘と男友達を一つの部屋にいさせる感覚(笑)
さぁ、しなさい!って親が言ってくれてるようなもんw
落ち着け!ってなったし、唖然としましたが話としては面白かったです。日本人とイタリア人、足して二で割ったら本当にちょうどいいのになー。
難しい!
でも何が良い間違ってるとかは言えないし、こういう人たちもいるんだなと考えながら見るのも楽しかったです。
うまい。
kei188

kei188の感想・評価

2.6
大家族、大家族っていうけども、そもそも5人家族ですよ、もともとは。子供3人が大人になって、それぞれ家庭を持って、独立した大人なった後の話。近い親戚、遠い親戚、めったに会わない人たちが一同に会した時の騒動。これを家族と称するのもわからんでもないですが、ちょっと行き過ぎではないでしょうか。遠い親戚はもちろんのこと、長男カルロの元嫁、元嫁との間の子供、そしてその友達まで含めてしまえば、尚更違和感です。
すでに独立した家族形態である団体、普通に言うと核家族。血族以外の姻族は所詮は他人。夫婦でさえ、結婚前の生活環境で違いでもめるのに、ましてや家族外の姻族とは合わないでしょう、考えとか生活習慣とか。
この映画はイタリアの国民性である、親族のつながりの強さという慣習とどこの国でも当たり前となった核家族化という二つの側面をぶつけて作品。ストーリーを作るために、各(核じゃない)家族のつながりを人間関係の闇でつなげたお話しでした。
各家族は外に向けて問題を抱えていて、その問題を無理やりクロスオーバーさせるわけです。
仮にこれが日本の映画やドラマであれば、ドロドロして殺人とか、遺産とか、財産とか、しょうもない醜い話になるですが、そこはラテンの総本山のイタリア。ただただ騒がしいだけで終わってくれました。
とっちらかった話は最後でとっちらかったままで、終わっていきました。

問題がクロスオーバーするんですが、結局は核家族という独立した団体が短い時間軸の中で、一緒にいるだけの映画。つながりがあるように見えるが、その関係は実は薄い。その独立した核家族の問題は自助努力で解決するしかないのです。もうみんないい大人なんだから。
イタリアの慣習ももう古いものになっているんだよ、ということ見せてくれたのかな、と思いました。たぶん、制作側にはそんな意図はないでしょう。
長男の元嫁の娘となぜかそこについてきた友達の少年。この友達から、恋仲に変化していく二人。この関係の変化が、ドタバタ騒動との対比でまさに濃淡でしたが、この全くドタバタと関係のない流れが、家族関係の希薄さを象徴しているのかもしれません。

と、あえて難しく考えてみましたが、必要以上に考えるだけムダな映画であることは事実です。登場人物が多く、一見複雑かと思いきや、ラテンのノリで軽いです。なにも考えずに楽しく、見ることができます。残念ながら、コメディの枠に入りますが、笑えません。

2019年劇場―98本目
『家族にサルーテ!イスキア島は大騒動』招待券にて鑑賞。

様々な想いを胸に、イスキア島に住む老夫婦の金婚式のため集まった親族たち。
嵐による船の欠航で、日帰りの賑やかで楽しい再会のはずが個人が抱える問題が表面化し、愛憎入り乱れ大騒動に発展する超赤裸々な人間ドラマ。

愛のはじまり、崩壊、再生、終焉。
様々な感情を見るにつれ、愛とは幸せとは何なんだろうって思いましたです。

集まった親族たちのキャラの濃いことといったら…もうね、本当にみんな勝手すぎるから(笑)
ダメダメ自己中だらけな大人たちに、嵐の後の各家庭の行く末が心配になるわ。

感情に敏感な子供たちが一番大人でした。
劇場四十三本目、字幕版。
狭い範囲内での大家族コメディ。長回しと立体的なカメラワークが不思議な感覚を誘い、前半と後半でキャラの設定が逆転してくのがお見事。大人数なのに居るだけの人が皆無なのも凄い。
まりん

まりんの感想・評価

3.3

このレビューはネタバレを含みます

天候不良でフェリーが欠航なんて、島暮らしなら当然想定するべき事態じゃない?
私孤島で産まれ育ったから、帰郷する時は職場に、船が欠航したら出勤出来ないので、連絡します。と言ってから帰りますよ。
女を見たら口説くのが礼儀・・と考えているイメージなイタリア人。それは、イタリア人女性の忍耐の上で成り立っていたんだなぁ‥と実感した。
そりゃあそうだよな‥それと同時に、妻も恋人も常に口説かれて居る事を忘れちゃいけないんだな。

どこの家族も集まれば確執も有るし、私は自分の家族が集まるのやはり一日で限界だし、向こうの家なんて、それこそ居場所ないし。エレットラに近いな。

恋に育ちつつある思いや、受け入れ目をつぶる覚悟や、やっと見つけた愛を守りたい気持ちや、皆それぞれなんだけど、感情的になってグチャグチャ。
あるある・・って思いながら観ちゃいます。ママは、自分が目をつぶり、耐えて築いた家族全てを、幸せの証として愛したいんだろうけど。
やっぱりね、永遠の愛なんて信じられないんです。皆、あの子たちみたいに最初は愛に溢れていたはずだからね‥
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