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象は静かに座っているのoのレビュー・感想・評価

象は静かに座っている(2018年製作の映画)
3.2
中国河北省の寂れた炭鉱都市。
遠くの動物園に一日中静かに座っている象がいるという話が冒頭で語られる。

ストーリーは、老人を含む4人の男女がそれぞれ別々に不運な事件によって行き場を失い、その象を見るために河北省から2300㎞の先の街、満州里に旅立つ話。

2300㎞は日本で言えば熊本から旭川ほどもあり、もう元の場所には帰らないつもりなのかとも思わせる距離。

皆、事件が起きる前から他人から疎まれるだけの毎日に疲れて果てていて、画面に閉塞感が充満している。
携帯電話やインターネットは解決策どころかもっと悪いトラブルの種にしかならない。

「俺の人生はゴミだ。毎日ゴミばかり。掃除してもすぐにゴミが溜まる」
「それは特別なことじゃない。皆同じだ」
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