Kaoru

象は静かに座っているのKaoruのレビュー・感想・評価

象は静かに座っている(2018年製作の映画)
3.7
4時間の映画!!
が、しかし!!4時間には感じなかったなぁ。なんか、もうね、全体的に悲しくて悲しくてただただ見守りたい、そんな気持ちで目が離せないでいたらあっという間の4時間だった。

中国ではバブルやら富豪が増えたやらニュースでは言うてるけれど、この作品は影の部分について。みんな憤ってるし、みんな苦しんでる。ひとりひとり理由は違うけれど、どうにもできないことにもがいている姿を映した胸の締め付けられる作品。

監督さん、撮影後に自ら命を絶たれたのですって。デビュー作にして遺作。舞台挨拶で来日されていたお二人のプロデューサーさんからもそれについのコメントはなかったけれど、本当に本当に今の中国にもっと言えば世の中に心を痛めていたんだと思う。心の底からの叫び。だから伝わるのだと思う。

象は〜とか言ってるけれど、象なんて出てこない。
一体象ってなんなの?と観客がそれぞれ自分なりの象を解釈していけばいい。そんな映画。

カメラが薄ぼんやりしていてピントが合っていたり合ってなかったり。そして逆光でキャストの顔がほとんど見えないし。こういうところに作り手さんの巧妙なセンスを感じるわ。
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