Automne

ラブ&ドラッグのAutomneのレビュー・感想・評価

ラブ&ドラッグ(2010年製作の映画)
4.0
個人的にはすごく好みな映画でした。
例えるなら、
(ウルフオブウォールストリート+きみに読む物語)÷2
という映画です。
前半は金、女、ビジネスみたいな雰囲気で進んでゆくのですが、後半からは全く毛色を変えて愛の本質や人生について考えさせられます。前半ふざけてたふたりだからこそ、その重さはひとしおに感じられるのです。

"you meet thousands of people, and none of them really touch you.
and then you meet one person, and your life is changed forever."

私たちは何千人もの人たちと出会う、その中の誰もあなたの本質に触れることはできない。
けれど、たったひとりの人間と出会っただけで、人生は変わる。永遠に。

本当にひとりのひとを愛したことはありますか?
臆病で愛せない人間が、誰かを愛したことのない人間が、そのひとりを見つける瞬間。
何やら込み入った問題も、ぐちゃぐちゃとした出来事も、紐をほどけば物事はいたってシンプルで、
ただ、私たちが納得して生きられるかということ。生き生きと目を輝かせてゆくことができるかということ。
後悔しない人生を、とか擦り切れたセリフでは分からんでしょう、ただ、不安や不満、なにかを抱えているひとたちが少しでも変われば、世界はちょっとだけ美しく見えると思うのです。
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