滝井椎野

キャッツの滝井椎野のネタバレレビュー・内容・結末

キャッツ(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

これは今の自分には評価できない……。
歌はもちろん素晴らしい。しかしそれ以外の部分は何とも評価が難しい作品だと思う。
映画が始まって早々に猫たちが登場するのだが、その光景は何ともおぞましく、一体自分は何を観に来てしまったのかと思ってしまった。その後も、クセの強い外見の猫の歌と躍りが繰り広げられるのだが、猫たちの姿に慣れたころに第二の衝撃が来る。何と、ネズミたちまでが件の7割人間で3割が動物の姿で登場する。衝撃であった。しかし、二度あることは三度ある。立て続けに第三の衝撃が襲ってくる。これに関しては、思わず笑い声をあげてしまった……。なんと、ゴキブリまでもが件の姿で出てくる、しかも大量にである。
しかし、幸いというべきか、ここまでくると観ているこちら側も大抵のことは許せるようになるものである。お陰で、それ以降は特に不快さ等感じずに映画を楽しめた。
この映画は正直人を選ぶと思う。
そもそも楽しめたと思っている私でさえ、これは何だったのかと思わずにはいられないのだから。
こんなことを言うと怒られるかもしれないが、これはポルノであり芸術である。
間違いなく言えるのは、ロッキーホラーショーのように後々にカルト映画として一部の人から愛される作品になるポテンシャルを秘めている作品だった。
気になるのは、最後気球に乗ったグリザベラの行方だが……こちらの想像通りであれば、それがそんなに素晴らしいことなのだろうか? 少しの疑問を感じてしまう。
滝井椎野

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