takerootsboy

マッチポイントのtakerootsboyのレビュー・感想・評価

マッチポイント(2005年製作の映画)
4.8
これは! めちゃめちゃ面白い! 男と女ってのはほんとうまくいかねーように出来てるなってのがめっちゃよく出てる! ウッディアレンてあんま好きじゃないから、あんま見てないんやけど、見てる中ではこの映画がピカイチで面白い。まったくもってバカな男が、自分の妻と愛人の間を行ったり来たりしてる間に、愛人が妊娠して、どうしてくれるねん! はやく妻と別れろよ!て言われるけど、え、いや、確かに別れると口では言ったものの…でも現実には妻と別れることはできないし、でも愛人とエッチはしたい…みたいなジレンマに陥り、どんどんマズい状況に進んでいって、映画のテンション自体もどんどんスリリングになり、とうとう男がとんでもないことをしでかしてしまうって流れのサスペンスなんやけど、ほんとに一瞬たりとも退屈だったり、他のことに考えがヒュイッと行ったりすることがないほど完全没頭できる、見事な演出力。人間の運命の大部分を決定するのは運であるっていうテーマを、少しずつ印象づけていく個々の演出の積み重ねが、地味だけどほんとよくできてる。2回目見ると前半にドストエフスキーの罪と罰が出てきてるのが、実は伏線になってたりするのがわかって更に楽しめた。主人公を演じるのがジョナサンリースマイヤーズで、この人が持ってるちょっとノータリンで残念な雰囲気がキャラにピッタリで、見ながらニヤニヤ笑ってしまった。一応めちゃめちゃイケメンなんやけどね。いいね、ダメンズは笑 あと、スカーレットヨハンソンも美人なのに浅ましい感じが役にぴったり! んで、ふたりのセックスシーンのやらしいこと! ネクタイってそういう使い方があったんか! 今度あれやらなあかんわ。後半の激情のグチャグチャ状態は見てらんないってくらい醜くて、興奮の渦! 最終的には、結局、運が支配できるのは人間の状況のみであって(もちろんそれはすげー重大なことなんやけど)、それをどういう風に処理し、飲み込んでいくかってのはまた全然別の話だし、そっちの方が重要だよな、そして、運に左右されたそれぞれの状況にただ対応していくだけの人生の何と頼りなくつまらぬことよ、と思わせるエンディング。すばらしい! 何度見ても、見るたびに確実に面白さが増していくタイプの映画だと思った!