愛する息子を白人警官に殺された黒人の判事が、法の無力さと限界に憤りを覚え、自らの手で復讐に乗り出すさまを描いたＢ級サスペンスアクション。
アメリカに根強く巣食う、黒人差別と白人警官による黒人への暴力と不当な扱い。非常にデリケートでタイムリーなテーマを扱っていて見せ方も重い感じにしている割には薄っぺらく感情を揺さぶられない…。
出口の見えない問題に葛藤する姿を描きたいのか、復讐劇にしたいのかグダグダでどちらにしても中途半端。
気持ちは分からないでもないけど、夫の立場を考えないで復讐を焚き付ける妻ってどうなの…。
関係ない者まで殺めちゃってるし…もう本末転倒。
アクション全然無いわと思い出したかのように、関係ない３人を強引に登場させて急にアクションしだしたりと考えが浅はか…。まあＢ級あるあるですけど(笑)
渦中の警官相手では弱々だったのに、３人相手に急に強くなりだすのも笑う。
格闘アクションはそれなりに見れる。カーアクションの見せ方は上手くてそれだけは良かった。
答えのないというか結局は…という虚しさはありました。
Ｂ級好きとしては嬉しいのですが今やＢ級の顔となってしまったジョン・キューザックさんが、最近のお得意の怪しく胡散臭い役柄を好演。
ただしゲスト出演扱いなので出番はほんの少し…。
後半のガラッと変わる感じなら、元から単純なリベンジアクションにすれば良かったのになと思います…。
人種差別問題を安っぽく扱っちゃっているので、感動煽りに感情は揺さぶられず。複雑な問題をテーマにするにはこの映画では圧倒的に力が足りないと思います。
Ｂ級として割り切ればそれなりに観れると思いますが、このグダグダからはイライラする事間違いないと思います(笑)
まとめの一言
「負の連鎖」
