のん

きみと、波にのれたらののんのレビュー・感想・評価

きみと、波にのれたら(2019年製作の映画)
3.6
ほとんど何も残らない

『夜は短し歩けよ乙女』『夜明け告げるルーのうた』、そしてNetflixのデビルマンと、湯浅政明監督は完全に波に乗ってるかと思っていたのだが、今回はイマイチ乗り切れなかった。


序盤のリア充いちゃいちゃモードが、一人で鑑賞しているこちらにとっては極めて不快かつノイジーで、このままこの展開が続くなら波に溺れたほうがマシではないかと思えてくる。


後半、というか最終盤では監督の良さをようやく感じられる見せ場があり、そこでかなり盛り返してはいるが、テーマとして伝えたいことも、物語性も極めて希薄で、ほとんど何も残らない。


見終わって残るのは、劇中で手を替え品を替え耳にこびりつくEXILEなんちゃらの主題歌とコーヒーのくだりだけ。炭酸の抜けたコーラのようにパンチのない映画だけども、デートとかで観るにはいいんじゃないでしょうかね。
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