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幻土のnagashingのレビュー・感想・評価

幻土(2018年製作の映画)
2.0
埋立地=幻土って完全に押井守じゃん。シンガポール版『パトレイバー』。移民労働者のよってたつ現実(労働環境)の不確かさや不条理さが、拡張する国土、都市風景の無常、夢の侵犯と主観の転換、カラフルな光暈による幻想、バグって崩壊するゲーム空間などに仮託されていく。このあたりもそっくり。盛土用の砂の物量には、たしかに「シンガポールヤバい」と思わせる迫真性があった。が、こういう左翼ウケしそうな材を取りつつ、ジャンル映画としての形式的な体裁までも整えようとする内輪への志向にあまりハマれず。
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