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シークレット・エスケープ パリへの逃避行のEeeのレビュー・感想・評価

1.0
東京国際映画祭『W座からの招待状』の公開収録・ジャパンプレミア上映にて。

、、私史上ここまでつまらない映画はあるのかと。
どんな映画もそこそこ楽しめる自信はあるのですが、これに関しては一切のシーンに何の感情も抱けず。内容も普遍的でありがちな育児疲れと夫への積もり積もった鬱憤。閉塞的な結婚生活。鬱症状。序盤はこれをどういうアプローチで仕上げて行くかわくわくしていたけど、終盤にきてもまぁ、普通。

私の中で映像作品における“リアリティ”というのはとても難しくて、ただそれっぽい細かい地味な演出を重ねて リアルだよね?こんな感じだよね?と問われても、うん。だから?としか答えられない。

そのくせパリロケで時折不可解にキラキラしたカットを入れてみたり。貴婦人と一角獣のタペストリーだってわざわざ家を投げ捨てて見に行ったのに、夫そっくりなナンパ男に出会った途端瞬時に忘却、そんでもってホイホイついて行く、知らない人だからドキドキする、一晩で本性発覚してまた絶望、、逃避行でパリへ行った意味は?
ひとりで芸術に触れ、新しい空気を吸いたかったんでないの!?!!?

お洒落なパリジェンヌおばさまが出てきてちょっと期待したけど、彼女が言うことも国民代表の言葉みたいに軒並みという悲惨な結果(笑)

観ていて悲鳴が出そうなくらい嫌悪感が募る作品でした。

終始サイズの合っていない無印良品テイストの服とノーメイクで泣きながらラブシーンやったり、子役でもない子供にFワードで怒鳴りつけたりと、ボンドガールの数段辛そうな(しかもアドリブで)演技をしたジェマアータートンには敬意を表します。

W座のトークは面白かったけど、この映画について殆ど触れないお三方でもうお察し状態でしょう。
フランス語の原題は「幸せな女」だったそうで。その方がまだ皮肉が効いていて面白かったかも。

自分で書いていてヒリヒリするくらい辛辣な言葉しか口を出ませんが、これを好きな人も居るでしょうし、こんな映画もあるのだなぁと勉強になりました。

そして追加リクエストに迅速な対応をしてくださった運営さまに御礼を申し上げます。
Eee

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