ワイルド・ボーイズの作品情報・感想・評価

上映館(1館)

ワイルド・ボーイズ2017年製作の映画)

Les garçons sauvages/The Wild Boys

製作国:

上映時間:110分

3.5

「ワイルド・ボーイズ」に投稿された感想・評価

みゆき

みゆきの感想・評価

3.3
変態映画…!
男装たちがイケメン。でもなーちょっとなあー
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

2.5
【『蝿の王』のグロテスクさ100倍!エロス+虐殺】
本作は、ウィリアム・ゴールディングの『蝿の王』の本能的醜悪さを、マンディコお得意のグロテスクな美に落とし込んだ作品だ。なるほど、安易なジェンダーのメタファーに厳しい済藤鉄腸さんがブチキレるのもよく分かる作品だ。端的に言えばガイ・マディンの混沌に安直陳腐なメッセージ性を付加させたような作品だ。

まず、この作品は思春期少年の性の奴隷と変身願望をメタファーにしている。『蝿の王』が文明から隔絶された空間で原始的本能が呼び起こされ、ヒトを野生に還す様を描いているが、本作も同様のアプローチで、男が持つ本能の底を目指して突き進む。

女をレイプした少年は船長に連行されて謎の島に辿り着く。そこで、男性器のような植物から出る精液のようなエキスを吸う。そして、少年たちは各々に島を彷徨う。突然、精液の塊みたいな糸に身体をぐるぐる巻きにされて身動きが取れなくなったりするのだが、何故かもがくわけでもなく、その束縛を楽しんでいるように見える。そして、サノスのようにカラフルな指輪をつけた女に対して奴隷のようについていくのだ。しまいには、少年たちに《女性たるもの》が芽生え始める。

思春期というのは、異性を異星人のように見る時期である。まるで得体の知れないものに、底知れぬ興味を抱き、でもその癖に対して心のやり場がなくなってしまう。それが、暴力に繋がる。しかし、暴力に逃げたところで、性癖の呪縛から解き放たれることができない。女性を支配しているつもりが、完全に女性に支配されている皮肉が本編全体に渡って広がっているのだ。そして、束縛の末に、少年たちが気づくのは、女性という異星人の正体。女性への理解が、少年たちに芽生える女性の感情に投影されているといえよう。

まあ、ベルトラン・マンディコは点で観ると、カッコイイ絵面が多く素敵なのだが、線で観た時に、途端にエロスが陳腐でどうでもイイものになってしまう問題多き監督だと分かった。最近のカイエ・デュ・シネマとは相性が良いと思っていたのですが、今年のベスト1は意見が合わなかった。日本ではこの前、アンスティチュ・フランセで特集上映されていたが、今度の春先の特集では上映されるのだろうか?もし、上映されることがあれば是非お試しあれ!
MegmiTanak

MegmiTanakの感想・評価

4.5
フランスにて鑑賞。
ラストの台詞「女たちよ、卑しくなるな!(男たちのように?)」が効く!5人のギャルソンを若手女優が演じているトランスジェンダー感がなんと言ってもこの作品のキモ。極上のねじれ感、不調和感。そして、ありとあらゆるもの全てが性的イメージの快楽渦巻く無人島!下品さ、ドキツさ、卑猥さ、美しさ、どれを取ってももう最高。白黒とカラーを巧みに切り替える手法は、若松孝二作品に影響されたとか。今年ベスト更新の可能性!
広島国際映画祭2018 (ボルドー国際インディペンデント映画祭特集)
シホ

シホの感想・評価

2.9
国際映画祭にて、普段観ないジャンルのフランス映画。フランス映画の中では珍しい冒険アドベンチャーだそう。

監督の対談も見れて、なかなかない経験。

ストーリ展開や表現の仕方、映像音楽すべて初めての感じでなんとも言えない。「大胆」な映画。
buccimane

buccimaneの感想・評価

3.8
とすると植物とパコるとこ演技凄かったな。
キャプテンとか画面から匂い立ってくる感じも良かった。
時々カラーなのもナイス。
監督のトークがあったんだけどいかにもどスケベそうな感じで説得力あった。
綺麗なんだけど、ちょっと衝撃的すぎた、良い意味で大胆、悪い意味で下品、どっちなんだろ、でもものすごく今までに見たことないような映画だったし、目を離せないような映像や噺だったような気がするんだよなあ、うーん噺は割とありがちかもしれないけど、
プ

プの感想・評価

4.0
もう一度みたい
物語は、これ以上ないくらい古典的だ。
不良少年5人組が、更生のため粗野な船長に連れられオンボロ船で航海に出る。理不尽なほど痛めつけられ、精神的に飼い慣らされながら閉鎖状況で生まれる互いへの猜疑心と性的衝突。やがて目的地の孤島に辿り着いた一行は、なんとも不思議な体験に巻き込まれたいく…。

しかしこの映画は想像を、想定を軽々と超えてゆく。熟齢の女性文学教師にシェイクスピア『マクベス』を演じてみせる流れから暴行に及び、美しい白馬に縛り走らせ転落死させてしまう冒頭。そこから始まる法廷劇、露出オーヴァーな庭園での船長との出会い、大雨降りつける港での出航。

寺山修司「書を捨てよ、町に出よう」ばりに鮮烈な性的イメージの数々が16ミリのノイズも露わな美しさで迫る。それを見目麗しいにも程がある美少年たちが演じる。身体の造形からして、本当のローティーンの男子たちを起用してしまっているため、説得力が非常に高いと同時に、流石にフランスでも倫理的に赦されるのか?という要らぬ疑念が筆者のつまらない脳の裏をかすめていく。

島に着いてからはさらに性的イメージの奔流が加速していく。島全体が快楽で覆い尽くされているのだ。その描写はフルスウィングでに露悪的で、思わず笑ってしまうブラックユーモアに溢れている。

ここまではダーク・ファンタジー・アドヴェンチャーだが、ある両性的キャラクターが登場した中盤から、一気にSFの色が強くなる。しかしこの映画、最初から仕掛けられたあるギミックがあり、それがジワジワと表立ってくることで映画全体が統一感を持って、ある種の答え合わせ的な面白さが浮上してくるのだ。そこが実に面白く、また知らぬ間に観客が囚われている固定観念、常識の思い込みに対して揺さぶりをかけることを達成してしまう。枠にはめ込まれるのをスルリと切り抜け、ベーっと舌を出しているキュートさ。

その精神はフランス最高の芸術家の1人、ジャン・ヴィゴに近い。実際マンディゴ監督はかなり意識をしているようで、水中撮影や船上のシーンはほとんど「アタラント号」そのもので、浜辺でのラヴ・シーンは「新学期操行ゼロ」そのものだ。表面的にも精神的にも見事なオマージュ。心ある観客は今作「ワイルド・ボーイズ」の同時代性と、ジャン・ヴィゴ作品の普遍性の再発見に歓喜の声を上げずにはいられないだろう。
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