茶一郎

カムガールの茶一郎のレビュー・感想・評価

カムガール(2018年製作の映画)
3.7
 【記】セクシャルな行為を生配信してお金を稼ぐカムガールを主人公としたスリラー。「デ・パルマが女性のセックスワーカーについて描いたような作品」など、本国では批評家ウケも良く、実際、文法をブッ壊すほどに早い編集でポップに主人公のお仕事を描いていきます。

 物語が大きく前進するのは中盤以降。主人公の顔がぐにゃりと歪んでいる映画のフライヤー通り、自分と容姿そっくりの女性が自分をなぞっているというアイデンティティ喪失スリラー展開になります。
 ここからは「映画で映っている事が実際に起こっている訳ではない」モノにスライドし、主人公の承認欲求と性欲が自身のコントロールを外れて暴走する、ロマンポランスキーの『反撥』の系譜にある作品に移り変わります。
 何よりも個人的には、ドラマ『ハンドメイズ・テイル』のジャニーンが、本作では幸せそうにしているのが見れてとても良かったです。【録】
茶一郎

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