見てしまったら最期、幸せに自害する
本作は、見てはいけない存在が何だったのかということをあまり重要視していない。
ではこの映画は鑑賞者に何を伝えようとしているのか。
それは情報社会の現代に生きる私たちに向けて、正しい情報を見抜く力が果たしてあるのか、ということだろう。
視覚から得る情報が飽和している現代において、それをそのまま信じ受け取るのではなく、疑いを持つこと。
盲目の人たちはハンデを背負っているのではなく、他の感覚を使って補っている。惑わされない故に正しい情報を、正しい世界を知っている存在として登場するのだ。
物語の構成、展開、時間の流れがまさに海外ドラマを見ているような感覚で、動画配信サービスならではの映画だと思った。
故に映画としては少し物足りない。
我々は、情報社会というバードボックスの中に生きているのだ。