ちゅん

バード・ボックスのちゅんのレビュー・感想・評価

バード・ボックス(2018年製作の映画)
3.5
ある日突然人々が狂いだして自殺しだす世界を描いたNetflixオリジナルのパニックスリラー

タイトルのバードボックスは「鳥かご」の意味なので、何が鳥かごなのかというところに焦点を当てながら観ていました。

この世界では目を開けて「何か」を見てしまったら見た人は自殺してしまうという設定のため、目隠しをしていなければ生きていけない。ただ、元々闇を抱えていたり狂っている人は「何か」を見ても死ぬことはなく、他の人にも「何か」を見せようとしてくる。「何か」が一体なんなのかとか、何を象徴してるのかとかは全然わからないんだけど、逆にわからないのがより恐怖を引き立てる感じがした。人間自分の理解できないものほど怖いものはない、、、

この作品、ただの世界終末系の物語ではなくて、主人公であるマロリーの成長物語的な側面も同時に描かれます。世界が滅んでいく中で触れ合った人々を通じて人間的に成長していくマロリーの姿には感動すら覚える。1番グッときたのは川の急流に差しかかるシーンですね。あのシーンでのマロリーの葛藤が痛いほど伝わってきて、とても難しい選択だなあと思いました。果たしてあの状況、自分ならどんな選択をするのか、、考えさせられてしまいますね。

鳥かごは一体何だったのか1回観ただけだと理解することはできなかったけど、これ観てて結局人間なんて籠が大きいか小さいかの違いだけで籠には入っているんじゃないかなって思っちゃった。
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