調伏系V魔虚羅

スノー・ロワイヤルの調伏系V魔虚羅のレビュー・感想・評価

スノー・ロワイヤル(2019年製作の映画)
3.6
薬物過剰摂取で殺された息子の復讐の為、一人で組織に立向かう真面目な除雪作業員。極めて普通のオッサンにも関わらず、次から次へと抹殺していく無双加減に、リーアム・ニーソンだからこれは仕方ないと納得する不思議。『96時間』シリーズで”リーアム・ニーソンは最強”という謎の安心感を私達の無意識下に植え込んでしまったリュック・ベッソンの罪は重いだろう。人間の生死さえ笑いに変える、独特のポップな黒い笑いがなんとも魅力的。雪景色の中で巻き起こる人間群像劇の傑作『ファーゴ』の良さをやや薄めたような作りで、尚且つすぐ死ぬような登場人物一人一人の他愛も無い会話が意外に興味深く、タランティーノには確実に劣るもののなかなかの面白さを誇る。ステラン・スカルスガルド主演の本作のリメイク元も見なきゃですね、これは。
調伏系V魔虚羅

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