恭介

スノー・ロワイヤルの恭介のレビュー・感想・評価

スノー・ロワイヤル(2019年製作の映画)
3.6
オリジナルは未見
前情報なしで鑑賞。

これまたなんとも・・形容し難い(笑)

アクションでもなし
サスペンスでもなし
ドラマでもなし

舐めちゃいけない親父No1の生物兵器
リーサル・ニーソン主演だから
ヨーロッパコープ臭が漂う
小気味好いサクサク進むアクション
かと思いきや・・

ホワイトな雪国を舞台にした
ブラックなコメディ、が一番
しっくりくるのか・・

はたまた、やたら人が死ぬ
血飛沫まみれの群像劇・・・

いや、ちょっと違うな(笑)

誰かが殺される度に
いちいち死者を哀悼するかのような
テロップもシュールだし
エンドロールの出演者クレジットにも
拘りが見られる。

あと主人公の名前も含め
主要人物の愛称もシニカルで
笑いを取りにいってるのかどうか
微妙に判断し辛いが、その辺りにも
演出としての一貫性は保たれているので
やはりブラックコメディなんだろう。

黒人のヒットマンがエスキモー
中国人の愛人
インディアン絡みのギャグ
ホモセクシャルなマフィア仲間
ホテルのメイドジョークなど
所々にある種、不謹慎な笑いを
ブッこむのもブラックだし。

更に今までのニーソン主演の
アクション映画と違うのは
彼が演じるキャラクターの
説明が極端に少ない事。

長年、除雪車で地域に貢献し続ける
口下手で名誉市民賞を受けた父親。
これだけだ。

それが息子の不可解な死によって
まるで昔はノルウェーの軍隊に
居ました!的に覚醒する。

王道でニーソン得意の
舐めてヤツは実はキャラかと思いきや
その辺りのキャラの肉付けは一切なく
いきなり行動力と冷酷さが
目を覚ますのは新鮮と言えば新鮮。

兄貴のウイングマンが昔は
ワルだった?からその関係で
ニーソンも昔はワルだった?のか?
だから強いのか?

その辺りはバッサリ潔く説明なし。

宣伝文句の通り、確かにみんな
勘違いで行動を起こし、雪国らしく
それが雪だるま式に膨らみ
大騒動に発展する。その過程を
テンポよく進めてくれるので
飽きる事なく最後まで楽しめた。

96時間 スノーバトル
な、映画を期待して観ると肩透かしを
食らうかもしれないが

想定外だったけど、これはこれで
全然ありなニーソン映画だった。

ま、最後の最後にカマすオチは
ちょっとやり過ぎじゃないか?(笑)
恭介

恭介