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テッド・バンディのNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

テッド・バンディ(2019年製作の映画)
1.6

このレビューはネタバレを含みます

2022/07/03鑑賞。
バンディについて前知識があれば48点。
説明不足・演出面で減点箇所が多いため、作品だけの評価は33点。

30名以上を殺害した実在の【シリアルキラー】テッド・バンディを題材とした映画。
題名はバンディだが、実質の主役はかつて恋人だったリズ。
映画だけ見てたらソシオパスっぽいけど、経歴とかちゃんと見ればバンディはサイコパス。元々サイコパスだった彼には盗癖があったが、そんな彼が殺人犯になるきっかけは、好きだった女性にフラれたこと。
自分磨きをしたり学を得たりして魅力的な男に成長を遂げたバンディは、その女性と付き合うことができたが、自分から彼女をフっている。これがバンディの復讐だった。
だが、復讐を終えてもバンディの気は収まらなかった・・あるいは復讐の成功が彼の勢いに拍車をかけたのか。真偽は不明だが、殺人が始まったのは彼女をフってから。ターゲットは皆、別れた元カノに雰囲気や容姿の似ている人ばかり。

この作品で気に入った演出は、3つ。
①最初の方でバンディが、リズと娘に料理を振る舞うシーン。幼い子供がいるのに包丁を持って歩き回ったり、自然な流れでリズにキスをするシーン。どこか普通の人とは違う関係の持ち主だとわかる。
②「警察にハメられたのでは?無実では?」と錯覚させるザック・エフロンの序盤の怪演。
③冷静沈着なユタ州の弁護士に対しては有能であることを認めているので口答えしないが、コロラドとフロリダの裁判では弁護士が自分よりも無能であると気づいてマウントを取るバンディの振る舞い。

バンディはリズや娘を本当に愛していたのかな?と思う場面もあるが、それはない。彼の中には【女を支配したい】という最大の欲求があるので、恐らく2人を最も支配できる関係【恋人・夫・父】になることを望んだ。他の女性たちを支配するために殺人を繰り返したのにリズを殺さなかったのは、元カノに似ていなかったからだろう。


〈あらすじ・ネタバレあり〉
オープニングは、バンディ(演. ザック・エフロン)がシアトルのバーで出会ったシングルマザーのリズ(演. リリー・コリンズ)と恋仲になるところから。
バンディはリズや彼女の娘と半同棲するようになるが、その一方で12〜25歳の女性をターゲットにしてレイプ殺人を犯していた。

ユタ州で新たなターゲットを見つけたバンディは彼女を殺害しようとするも逃げられてしまい、逮捕される。
「ある殺人現場で目撃された男の似顔絵を見た。彼にそっくりの人物がユタ州にいる。名はテッド・バンディという」。
そんな内容の匿名通報が、ユタ州当局に寄せられたことが、後の裁判で争点となる。
【争点の内容】
警察は自力でバンディを見つけ出したのか・・・それとも匿名の通報をもとにバンディが犯人である前提で証拠を固めていったのか・・・。

当局はユタ州以外の殺人事件にも関わっていると見ており、バンディはコロラド州で裁判にかけられる。
殺人罪は立証されなかったものの、誘拐罪で有罪となる。
警備の隙をついたバンディは裁判所から逃走するも、逃走の際に足を痛めてしまってすぐに逮捕される。
その後、コロラド州の拘置所に収監されたバンディは、再び脱獄を果たしフロリダ州に飛ぶ。
当初はバンディの無実を信じていたリズも、彼が最初の裁判で有罪判決を受けた頃から心が離れ始めており、この頃には「一緒にカナダに逃げよう」という彼の言葉を拒絶していた。

フロリダ州では、女子大生数名を死傷させ、被害者の中では最年少となる12歳の少女が殺害された。
盗難車を運転していたバンディは、警察車両に止められて逮捕され、マイアミデイド郡に移送される。

今回の裁判では、複数の殺人罪で立件されるバンディ。
5人の国選弁護人がいるにもかかわらずハンディは自身で弁護し、一時は優勢に裁判を進めるが、陪審への心象は悪くなる一方。
決死の最終弁論も虚しく、バンディは電気椅子による死刑が決まる。
この頃のバンディはまだリズに執着していたが、リズの新しい恋人・ジェリーがバンディの電話や手紙が届かないように妨害していたため、交流はほぼ0になっていた。リズへの執着心が残ったまま、バンディは古い友人・キャロル(演. カヤ・スコデラリオ)と結婚する。

判決から10年が経過し、死刑執行が間近となる。
バンディは、リズに会いに来てほしいと手紙を送る。
刑務所で面会したバンディとリズ。リズは、ユタ州当局にバンディを通報した匿名の人物が自分であることを明かす。
「バンディが殺人犯だと思ったのではなく、純粋に顔が似てたから通報した」
リズはバンディにそう伝え、「今まで隠してたことを明かした。だから殺人の真相を話してほしい」と訴える。
「本当は殺人を犯してないが、死刑執行を引き延ばすために嘘の自白をする」と言い通してきたバンディは一変し、自白する。

リズは刑務所から出ていくと、結婚して夫になったジェリーと親友に励まされ、バンディと決別する。
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