トッシー

殺さない彼と死なない彼女のトッシーのレビュー・感想・評価

殺さない彼と死なない彼女(2019年製作の映画)
4.5
「お前さあ、マジで死にたいの?」
「うん、そうだよ。」
「じゃあ、俺が殺してやるよ。」

「好きって言われたいから、好きって
言ってるのに… 」
「そうね。」
「嫌いって言っても 好きって、
返してほしい。」
「それはどうかと思う。」

「いくら好きと言っても、
僕が君を好きになることはないよ。」
「それでいいのよ。
むしろそれがいいのよ。」

6人の高校生の恋愛群像劇。
原作はTwitter発の4コマ漫画とか…

これはですね、

大好きですね………

もう、大好き………

まさか、高校生を描いた恋愛映画で
これほど心を動かされるとは………

どこか、浮世離れして、高校生感のない
虚ろなキャラクター達が織り成す
ショートエピソードの積み重ね…

徐々に血肉が通いだし、
それが溢れ出す感じ………

観てるこっちも何かをエグられる感覚…

でもね、登場人物全員好きになった。

小坂も、鹿野も、地味子も、
きゃぴ子も、撫子も、八千代君も、
どいつもこいつも、みんな好きです。

最後はお前らみんな
ちゃんと幸せになってくれよと、
観ていて、そう願ったもんね。

こんなに全員好きになったのは、
アベンジャーズ以来ですよ。

俳優陣の演技も魅力的だし、
何よりあの独特の台詞と
台詞まわしが 好きすぎたんです…

原作がいいのか?脚本がいいのか?
よーわからんけど、
いちいち 台詞がぶっ刺さる。
グサグサ来たからね………

気付けば全員大好き状態で、
後半は誰のどの台詞でも
泣きそうになっとったよ…

けどそれは、この映画が『救い』を
描いた映画だからだと思うんですよね…

そのテーマに弱いんです…

恋愛映画だから、みんな恋愛で
救われようとするんだけど、
なんかもうね…

誰かを愛せば、誰かが救われるんだよ。
だから愛そうぜって……。

それでも愛されてると
信じようぜって………。

そして、それは繋がって、
また誰かを救ったり救わなかったり…

やっぱり好きです、この映画…



タイトルの意味がラストに繋がります。
途中で分かってても、
グワワワワワー!ってなる。

ラストカットも爽やかで 、美しくて…
グワワワワワー!ってなった。

とりあえず、原作も読んでみたい。
この世界にもっと浸りたい。
そう思わせてくれる、
素敵な映画でした。
トッシー

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