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共想のamのレビュー・感想・評価

共想(2018年製作の映画)
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3.11を境になぜだかギクシャクし始めてしまった親友同士の女の子。地震の揺れと共に断層のごとく食い違ってしまった二人の関係が、"あの日のあの場所"をやり直す事で静かに治癒されていく。
渡しそびれていたプレゼントの内容に思わず泣いてしまった。

と書くと普通にハートフルな友情物語に見えるけど、薄っすらと不安を煽るような観念的な描写が多くを占めていて、なんならホラーっぽくすらある。
向かいの校舎の窓からこっちを見ている沢山のタマコが… のシーンはトラウマ級に怖かったし実際劇場の座席で小さく飛び上がってしまった。
『SHARING』同様、安易に「ホラー」カテゴリーに入れられないけれど確実に恐怖のツボを突いてくるような不思議な表現が上手い監督だなぁ。

冒頭の、真っ赤な服で不安げに廊下を移動するタマコの夢は黒沢清の『降霊』に出てくるファミレスの幽霊を思い出した。
あの幽霊も、自分が幽霊である事に気付いていなかったのかもしれない。