父の死をきっかけに故郷の凱里へ戻ったルオ・ホンウは、忘れられないある女性を捜し求める。
記憶と現実が交錯し、これは夢なのか現実なのか。
前半はよくわからないまま進んでしまった。
後半で主人公が映画館に入り3Dメガネをかけたところから、今作のタイトルが出現する。
実際の映画でもここから3Dになるそうで、そこから60分がワンシークエンスの長回しとなる斬新な試み。
卓球のラケットを回すと空を飛べたり、呪文を唱えると部屋が回り始めたり、消えない花火だったり、ファンタジックな演出で、3Dで観たらもっとよさそう。
いろいろなメタファーが盛り込まれていて、1度では理解できない。とにかく、詩人でもある監督が、やりたいことをやり尽くしたのではないかと思われる詩的な映像。こちらが迷宮に入ったかのような気分になる。
タルコフスキーとウオン・カーウァイを足したような映像。この世界観にハマる人はハマるだろうな。