KOUSAKA

お嬢ちゃんのKOUSAKAのレビュー・感想・評価

お嬢ちゃん(2018年製作の映画)
5.0
2019年11月2日、11月8日の合計2回鑑賞して確信。これは大、大、大傑作です‼️自分は現時点で2019年の劇場鑑賞数319本ですが、この『お嬢ちゃん』は洋画邦画あわせてぶっちぎりの今年2019年ベスト1に躍り出ました‼️ (その後さらに2019年12月28日に舞台挨拶付き上映で、3回目の鑑賞に至る)

まずオープニングショット(ラストシーンと円環構造を成している)を見た瞬間「これは来たな🤔」という確信めいた予感が体中を駆け巡りましたが、まさかのそこから6分くらい続くロングカット。まずこのワンカットでヤラれました😵めっちゃ自然に見える(水着の地元ヤンキー女子たちの会話、最高)けど、おそらく完璧に準備されたであろうこのワンカットの力の入り具合、この6分間だけで、そんじょそこらの作品なんて吹っ飛んでしまいそうなくらい喰らってしまいました🤩

その後も、渾身のワンシーンワンカットがめくるめくように続くわけですが、長回しゆえの緊張感とリリシズムに溢れていて、この作品でしか味わったことのない世界にグイグイ連れて行かれます。

そして、とにかく誰もが認めるところだとは思いますが、主人公の「お嬢ちゃん」こと、みのりのキャラがとにかく素晴らしい‼️圧巻です。自分より強い(強そうな)人に対しても全く屈しないどころか、蹴りを入れるわ、掴みかかるわ、言葉で完膚なきまでに叩きのめすわで、男の自分が見ていても「もっとやれ!🔥」と痛快な気分にさせられます👍

公式サイトにコメントを寄せているまつむらしんご監督が、エレファントカシマシの「今宵の月のように」で「くだらえねえとつぶやいて 醒めたつらして歩く」と歌われるあの孤独と苛立ちは、まさにみのりそのものだと論破(お見事!)していますが、あの名曲の名フレーズ(たった2行でロックというものの本質を炙り出している)とのリンクは、エレカシをこよなく愛する自分にとってこの『お嬢ちゃん』が心に刺さった大きな要素なのかもしれません。っていうか、こういうのが好きなんよな、多分🤔

そんなみのりも素晴らしいわけですが、脇を固める(決して有名なわけではない)役者陣もことごとく最高で、特にみのりの幼馴染で一番の親友である理恵子が本当に素晴らしい😭常に自信なさげで声が小さくて、すぐにみのりにも怒られたりしてるんですが、みのりにとっては絶対になくてはならない存在で、みのり自身も「本当は私が理恵子に依存しているんだよ、きっと」と言っているくらい、みのりにとってもこの作品にとっても最重要人物と言えると思います。バドミントンのシーン、大好きです🤣

オープンエンドなラストも本当に素晴らしく、エンドクレジットが始まった瞬間、色んな解釈が頭の中を駆け巡って、すべて終わった後もしばらく席を立つ事が出来ませんでした😵

映画を見続ける意味、映画を見ることの喜びを今年最大のデカさで味わわせてくれた最高の一本です。二ノ宮隆太郎監督、本当に有難うございました‼️‼️
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