う〜ん、散漫でさほど面白くなかったです。尺長いし。
内容は好感が持てました。萩原みのりの存在感も良かったです。
自分自身の嫌な部分を抱えられず外界に投影して、苛立って当たった後に自己嫌悪する、正統派の思春期映画だと思います。それで、その思春期性を違うタイプの友だち同士で補完しあって少しずつ成長するなど、実に真っ当な青春ガーエーだと思いました。
ただね〜、チマチマと絡んでくるその場限りの脇役のコントがウザい。それぞれは主人公みのりが抱えられない不条理だったりズルさだったり、間違った怒りの発露だったりしているのは理解できるが、個人的にはつまらん。内容も思春期心性爆発の極論が多いため(みのりの心性とシンクロする目的があろうから仕方ないのだけど)、ウザく感じてしまいました。ルッキズムの話とかさ〜ほんとローティーンの感覚ですよ。
このような演出は、必要以上に映画を冗長にさせているだけに感じました。尺が長くなるから飽きるんだよ!
こういう、脇道に逸れたり別のエピソードが入ったりする系の構成は、単に嫌いなんです。ヤスミン師匠の『グブラ』も同じ理由でそこまで好きではないので。
みのりにグッと焦点を当てて、友人リエコとの関係性を軸に80分くらいで物語って欲しかったところでございます。
個人的な好みの問題で、長所よりも欠点が上回ったガーエーと相成りました。
ま〜合わなかった一本ですが、二ノ宮監督は基本好きなので、次回作に期待です。90分以内でまとめていただけるとありがたいです。