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お嬢ちゃんのnannのレビュー・感想・評価

お嬢ちゃん(2018年製作の映画)
2.0
ミニシアターエイド基金のサンクス・シアターで鑑賞。

海辺の町で祖母と暮らす21歳のみのりは気が強く、それゆえ反感を買うことも多い。そんなみのりのひと夏のお話。

『魅力の人間』という映画を観て二ノ宮監督の存在は知った。どういう話だったか具体的には覚えていないけれど、ダメ人間たちが次々登場しそれが最終的にまさに“魅力の人間”と感じ入った。とてもおもしろかったと記憶している。

冒頭の若い夫婦? が海辺で座っているバックショットから、キャメラは別の対象へと移り、そしてみのりの元へとやってくる。全体的にも曖昧模糊としたものが残る。

『枝葉のこと』では監督自身が主人公を演じ、ダメ人間っぷりを見せつける。
少し違うかもしれないが本作では、納得できないことには強く立ち向かっていくある意味不器用さをもったみのりが、『枝葉のこと』の女版二ノ宮という思いが頭をかすめた。
二ノ宮監督の言葉であるという印象をみのりのセリフに感じた。
好みが別れる作品にはなると思った。

個人的には、また違うベクトルの、もう少し二ノ宮隆太郎から距離をとった、言い方を変えると二ノ宮監督の商業映画としての作品も観てみたい、と感じた。
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