今の人生にも満足している、極めて普通で善良な一般市民でも社会的圧力を掛ければ、他者を殺す選択をするのかという、英国の有名なメンタリストであるダレン・ブラウンの実験模様。
小さな服従から始め、徐々に要求をエスカレート。最終的に殺人をするかしないかという究極の選択を求める、倫理的にどうなのかという実験だが、ヤラセかヤラセじゃないかとか置いといて、これがまた非常に興味深い。人間の心理を最大限に引き出し、通常なら選ばない筈の選択肢を選ぶにまで対象者の視野を狭めていく。題材自体がなかなかにブラックなネタなのですが、更にこの中にブラックな英国人らしい皮肉も込められていて面白い。緊張と緩和の展開が上手い。こういうの見てると、デヴィッド・フィンチャー監督作の『ゲーム』思い出すなぁ…。
