marutabatsuo

惡の華のmarutabatsuoのレビュー・感想・評価

惡の華(2019年製作の映画)
3.8
お前もお前もお前も、そして自分もクソ虫だ! とにかくここではないどこかへ行かなければ生きていられない。
こういう中高生時代に持つこじらせ感覚、久しく忘れていたが多寡はあれ、確かにあったように思う。


支配され、自分を変態だと認めることによるSM的な心の解放。ふと入れ替わるSとM。
それでも満たされずこことは違う世界へ行かねば生きる価値はないとの脅迫観念と、死からの再生。
ポップな漫画的演出にかなり戸惑ったが、ふたりが暴発するシーンからグッと前のめりに。終わってみれば思い切り純文作品。

できれば過去と向かい合い乗り越えるシーンにもう少し分かりやすいフックが欲しかった。
でもなかかなかやるわ

原作未読。というか漫画原作ということすら知らなかった