あん

惡の華のあんのレビュー・感想・評価

惡の華(2019年製作の映画)
4.9
本作のテーマの1つであると勝手に解釈している「人間の変態性の解放」と監督のシンクロ率の高さたるや。原作を心からリスペクトしつつ、井口ワールドを存分に展開している。うーーーーほんとに大好きだよーーーーーー!!!!
田舎という環境に難癖をつけながら難解な文学作品を読むことで他者に対する優位性を見出す春日(でも実態はふつーーの男の子だし性的衝動にかられて女子の体操着くんくんする)とその意気地の無さを解放に導く仲村さんというシンボルとのあれやこれやの3年間、という話。
思春期のもやもやとか恥とか失敗とか後悔とか、原作も読み手にうおーーーー胸糞ーーーでも最高ーーーって思わせる仕様なんだけど、それを愛情込めて映像化してくれてありがとうって心から思った。
映画は脚本、撮影、演出、配役、演技、etc…全てで成り立つのだ、ということを改めて感じたよ。
監督、ありがとう!生きててよかった!

まあ欲を言えば、低予算で単館でしか上映されない3時間verの井口監督の惡の華も見たいです!
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