2021年164本目。
素晴らしい。
キングスマン新作と言われればこういうのじゃないって言いたくなる人がいるのもわかるけどキングスマンの世界観を上手く戦争映画に落とし込めたと思う。
マシュー・ヴォーン監督は歴史的史実と架空物語を絡めるのが本当に上手い。「X:MEN/ファースト・クラス」もそうだったけどあたかも人知れずところにミュータントであったり今回だったらスパイが自分たちの世界にいてもおかしくないとワクワクさせてくれてリアリズムも出してくれる。
少し真面目すぎるって意見があったけどそりゃおちゃらけた話じゃキングスマンという組織を作るきっかけにならないし、史実に改変加えたら怒る人の方が多いでしょ?
それでもシリーズ特有のスラングや悪ノリは健在で特にラスプーチンが良い味出してた。野蛮で汚らしく、下劣で、でもアクションは最高にカッコ良かった。クラシック音楽をBGMにテーブルの上でコサックダンス風戦闘を繰り広げる様。ヴォーン監督特有のアクションの取り方でよりカッコ良さが出てた。
父と息子の物語として過去2作よりもハートフルで重い話になっていて、よく考えてみたらコンラッドはエグジーの逆なんだよね。エグジーは下層階級の生まれでコンラッドは貴族の生まれ。でも国のために闘いたいという気持ちに身分は関係なく「人間は皆平等」とお母さんの教えが今のキングスマンに繋がってると思うとよく出来てるなと思う。
悪の組織は思いっきりスペクター。謎の男もブロフェルド。どんだけヴォーン監督は007を撮りたいんだ(笑)