インソムニアのNessのレビュー・感想・評価

クリストファー・ノーラン監督初期の作品。どうかなと思っていましたが期待以上でした。配役の妙が光ります。

とにかくアル・パチーノの名演につきると思います。白夜の田舎町で不眠症になり、犯人に追いつめられていく刑事役を見事に演じています。心理描写の演出も見事です。

刑事も犯人も葛藤を抱え、悪者にみえないように作られた脚本も良かったです。

今に通ずるところはありますが、現在の作風とは違い、コーエン兄弟の作品のような雰囲気を感じました。ラストの「眠りたいんだ」は名ゼリフですね。とてもおもしろかったです。