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インソムニアのYYamadaのレビュー・感想・評価

インソムニア(2002年製作の映画)
2.9
【監督クリストファー・ノーラン】
第3回監督作品

〈見処〉
①「不眠症」が「睡魔」を誘発?
・『インソムニア』は不眠症を意味。ノルウェーの同名映画のリメイク、ノーラン監督にとって現時点で唯一の脚本を手掛けていない「雇われ監督」作品。
・舞台は、白夜のアラスカの田舎町。17歳の少女が撲殺される事件に対し、ロス市警から派遣された、アルパチーノ演じるベテラン刑事とヒラリー・スワンク演じる現地の刑事が真犯人との心理戦に挑む。
・本作はアラスカの日の沈まない「白夜」と自責の念により、不眠症に苦しむパチーノをゆったりとした演出で描いている。
・その副作用として、鑑賞者は「睡魔」を招くことになり、鑑賞にはなかなか骨の折れる作品と感じたのは自分だけだろうか?

②ノーランらしさの演出
・ノーランが崇拝する「フィルム・ノワール」による「主演3人によるアンサンブル」を前述の2名に犯人役のロビン・ウィリアムズを加えた3人のアカデミー俳優にて結実。
・また、他作品と比べると演出自体は平穏であるが、音響をうまく使った演出など、サスペンス作品として至第点にある。
・決して成功作とは云えない作品ではあるが、ハリウッドのトップ俳優との初めての映画製作を経て真のプロフェッショナルな監督に脱皮するきっかけとなった作品だろう。
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