ニシカ

ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒のニシカのレビュー・感想・評価

3.9

「世界は広いのに 僕には誰もいない」



スタジオライカの新作

ちょっとどうかしてるぜレベルのストップモーションに到達しており、3DCGで描かれたのではと思うほど動きに動く!

物語は西部劇、列車、海洋、船、密林、雪山、秘境へと踏み込んでいく日曜洋画劇場的な世界を巡る王道冒険活劇でより多くの人に楽しんでもらいやすく、マニアックに攻め過ぎないわかりやすさが、パペットのストップモーションにもしっかり目線を送ることが出来る。

自己中な探検家のライオネル卿がヒュー・ジャックマンな見た目と思いきや、ご本人が声を当てていたのでビックリ。パペットの造形を寄せ過ぎ(笑)
流暢に英語を操るサスクワッチのリンク(スーザン)には『ハングオーバー』のザック・ガリフィアナキスが、ライオネル卿の元カノ アデリーナを『アバター』のゾーイ・サルダナがそれぞれ声を当てています。
監督・脚本はクリス・バトラー。ライカの『コララインとボタンの魔女』『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』でもヘッドポストを担当してきており遂に監督へ。


ロンドンの探検家がワシントンの森林で目撃されたサスクワッチと共にヒマラヤへイエティを探す旅に出るという世界ふしぎ発見!な心踊るプロットなのですが、スタジオライカ作には珍しく出てくるキャラ達はみんな大人であり、それぞれに思想があり自己顕示欲や欲望も抱えています。それゆえ世界を巡り旅することで分かり易く多様性や排他性も浮き上がらせ、人種、種族が近くても分かり合えない現実も表現する。
旅の中で見つけたライオネル卿とリンク(スーザン)の出す答えとは?

メイキングを含むエンドロールも素敵な仕上がり‼︎
ニシカ

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